1979年の中島みゆきのアルバム曲『断崖 -親愛なる者へ-』
サブタイトルの「親愛なる者へ」はアルバムのタイトルのみならず、後の1992年に放送されたドラマのタイトルにもなった。
ドラマが縁で、1992年には、リメイク版『親愛なる者へ』がリリースされている。
誤解されがちな歌詞についてもみていこう。
この記事は、
- 『断崖 -親愛なる者へ-』はドラマがきっかけでリメイクされた
- 『断崖 -親愛なる者へ-』の誤解されがちな歌詞「風は北向き」
について書いています!
中島みゆき『断崖 -親愛なる者へ-』
作詞・作曲 中島みゆき
編曲 福井峻
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アルバムのタイトル曲
『断崖 -親愛なる者へ-』は1979年3月21日のアルバム『親愛なる者へ』に収録されているタイトル曲。
ドラマ「親愛なる者へ」がきっかけでリメイク
『断崖 -親愛なる者へ-』は、1979年に発表された。
その後、1992年には同名タイトルの「親愛なる者へ」（フジテレビ系）が放送される。
このドラマのために中島みゆきは、主題歌『浅い眠り』を書き下ろし、提供している。
そのシングルのB面曲には、『断崖 -親愛なる者へ-』のリメイク版『親愛なる者へ』が収録された。
ドラマ「親愛なる者へ」
1992年にフジテレビ系で放送された浅野ゆう子＆柳葉敏郎主演のドラマ。
主題歌だけでなく劇中には中島みゆきの楽曲が多く用いられ、さらには中島みゆき本人も重要な役で出演している。
中島みゆきの著書「ジャパニーズ・スマイル」（新潮社）の中で、「親愛なる者へ」というタイトルから生じた混乱について述べている。
ドラマ「親愛なる者へ」の主題歌を聴きたくて『浅い眠り』のシングルを買い求めたものの、誤ってドラマと同名タイトルのアルバム『親愛なる者へ』を購入する人が続出したという。
誤解されがちな歌詞「風は北向き」
風は北向き
心の中じゃ朝も夜中もいつだって吹雪
（『断崖 -親愛なる者へ-』より）
中島みゆきの著書「ジャパニーズ・スマイル」（新潮社）で、中島みゆきは、以上の歌詞には、ひっかかりやすいトリックを含んでいると述べている。
多くの人は、これを北風と誤解しているようだが、北に向かって吹いている風なので実は南風、暖かいのだ。
冷たい北風に耐え忍ぶという意味ではない。
中島みゆきは、この歌詞について以下のように説明している。
「南風が吹く季節になって、もはや吹雪でもあるめぇに、なんでまた私の心の中では吹雪ビュンビュンのことあるか」
誤解されがちなこの歌詞だが、様々な解釈があった方が面白いと中島みゆきは言う。
『断崖 -親愛なる者へ-』はこんな曲
春の風に吹かれながら心には吹雪が吹いている。
内と外の温度差が、いっそう孤独を深めていく。
だが、その孤独に抗っていく力強さも感じる曲だ。
走り続けていなけりゃ倒れちまう
自転車みたいなこの命転がして
息はきれぎれそれでも走れ
走りやめたらガラクタと呼ぶだけだ この世では
（『断崖 -親愛なる者へ-』より）
『断崖 -親愛なる者へ-』のみんなの感想
高3の時、吹田市の実父の家に泊まった時、中島みゆき「親愛なる者へ」のテープがあり、それをもらって帰りずっと聞いていた。すべての曲が感動的だが、ラストの「断崖 親愛なる者へ」は、曲調から歌詞からすべてがすごい。澄んだ北海道の空から吹く風のような歌。つらい時にどれだけ助けられたろう。
— イロミ (@ensliga) November 19, 2021
個人的な中島みゆきさんの応援歌は「断崖ー親愛なる者へ」。
歌詞は割ときついのですが、それでもメロディは明るく、しなやかで。
寒いとみんな逃げてしまうから、死んでも春の服を着るという主人公の姿がたまらなく好きなんです。めっちゃくちゃ昔（1979年！）の曲ですけどね！
— しーさん (@asuhahi) November 29, 2020
中島みゆき「断崖～親愛なる者へ」。まさに自転車こいでないと倒れちまう我が人生。それにしてもめちゃめちゃハッキリしたバックミュージック。それに負けないボーカル。いいですな。 #nowplaying
— SAYURI (@sayu67) September 27, 2013
本人映像
『夜会1990』
1990年上演。初めて映像化された「夜会」作品。
様々なシチュエーションの中の様々な女の孤独にスポットライトが当てられている。
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収録アルバム
『親愛なる者へ』
1979年リリースのオリジナルアルバム。
- マツコ・デラックスが愛した『タクシードライバー』
- 吉野家を舞台にした曲『狼になりたい』
を含む全10曲。
【収録曲】
『裸足で走れ』『タクシードライバー』『泥海の中から』『信じ難いもの』『根雪（ねゆき）』『片想』『ダイヤル117』『小石のように』『狼になりたい』『断崖 -親愛なる者へ-』
『Singles II』
1987年から1993年までのシングルを収録したコレクションアルバム第2弾。
【収録曲】
『時代』『最後の女神』『ジェラシー・ジェラシー』『兆しのシーズン』『浅い眠り』『親愛なる者へ』『誕生』『Maybe』『トーキョー迷子』『見返り美人 (2nd Version)』『with』『笑ってよエンジェル』『あした』『グッバイガール』『涙 -Made in tears-』『空港日誌』『仮面』『熱病 (2nd Version)』『御機嫌如何』『シュガー』
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