1988年の中島みゆきのオリジナルアルバム『グッバイガール』
中島みゆきが瀬尾一三とタッグを組んで初めてリリースしたアルバムである。
このアルバムを境に、中島みゆきの楽曲のサウンドはがらりと変わり、90年代以降のスタイルを確立していく。
1曲ずつみていこう。
この記事は、
- 『グッバイガール』の特徴
- 『グッバイガール』の曲解説&みんなの感想について書いてます!
中島みゆき『グッバイガール』
1988年リリースのオリジナルアルバム。
- 前川清に提供した『涙 -Made in tears-』
- 原発反対運動をモチーフにした『吹雪』
を含む全9曲。
【収録曲】
『野ウサギのように』『ふらふら』『MEGAMI』『気にしないで』『十二月』『たとえ世界が空から落ちても』『愛よりも』『涙 -Made in tears-』『吹雪』
『グッバイガール』の特徴
瀬尾一三との初タッグアルバム
1980年代半ばから、中島みゆきは新たな音楽の可能性を模索し始めていく。
中島みゆきは、後に、この時期のことを「御乱心の時代」と呼んだが、瀬尾一三と出会ったことで、この時代は終焉を迎える。
瀬尾が、初めて中島みゆきの楽曲アレンジを手掛けたのは1988年10月21日にリリースされたシングル『涙 -Made in tears-』だった。
この完成度が素晴らしかったため、次ぐアルバムのアレンジも瀬尾に一任することになった。
瀬尾と初めてタッグを組んで制作されたアルバムであり、中島みゆきの新たな出発点となった。
素人の耳で聴いても、このアルバムを境に中島みゆきの音楽が変化したことを実感できるだろう。
週間オリコンチャート1位
『グッバイガール』は1988年11月16日にリリースされ、週間オリコンチャート1位を記録。
本作を以って、LPの公式的な販売は終了した。
『グッバイガール』は入っていない
『グッバイガール』という曲が、1989年3月15日リリースのシングル『あした』のB面に収録されている。
しかし、この曲は、同名タイトルのこのアルバムには入っていない。
このアルバムを制作中の段階では、すでにこの曲は完成していたというが。
『グッバイガール』曲解説&みんなの感想
『野ウサギのように』
作詞・作曲 中島みゆき
編曲 瀬尾一三
アルバムリリースの翌年のツアーのタイトル曲だ。
編曲を手掛けた瀬尾一三も、バックコーラスで参加している。
夏には茶色だった毛が、冬になると白く生え変わるという野兎の特性。
女も男におだてられるとすぐに髪の毛が変わってしまうのである。
思いも寄らぬ女になって
変わったねって 哄われるだけ
野ウサギのように 髪の色まで変わり
みんな あんたのせいだからね
(『野ウサギのように』より)
中島みゆきの「野ウサギのように」を歌ってて、「何それ」って言われたので、サビの歌詞をその場で英訳したんですが、これって、英語にすると、hareとhairで韻を踏むのですねええ!!(大発見☆)
— Mizuki IMAI (@msmizms) February 27, 2013
新しいiPod nanoで「野ウサギのように」(中島みゆき)を聴く。聴いている場合じゃない。寝なきゃ。音がいいなぁ。
— じじい (@bonpata) November 8, 2012
『ふらふら』
作詞・作曲 中島みゆき
編曲 瀬尾一三
中島みゆき曰く、「飲んだくれ三部作」の1つ。
男がお気に入りの隠れ家だというバーで、待ちわびる女。
周りの客は事情を知っているらしく、1人が、「男は来ないよ」と教えてあげる。
この場合、飲んだくれるしか、もう、ない。
なにさ知らないふりをして 店じゅうがだんまり
誰かTELをかけたでしょ 来るなとあの人に
背中 こづき合って
気の弱いのが よこされるわ
奴は 来ないよと 大きなお世話聞こえない
(『ふらふら』より)
中島みゆきさんは、強いらしいのはお酒の歌も数多くあることからもわかる。三大飲んだくれソングの「生まれた時から」「ふらふら」「テキーラを飲みほして」がありますね。
— あらま🌙ことなり (@miara0511) October 18, 2020
壁の時計ばかりが
やけに真面目に働いてるじゃん
あんたも 少し休んで こっち来なさいホラホラ中島みゆき『ふらふら』
この酔っ払い描写ホント汚くてホントすき
— uramino(裏美濃) (@uramino) October 31, 2019
『MEGAMI』
作詞・作曲 中島みゆき
編曲 瀬尾一三
中島みゆきが1994~1997年までDJを務めていた「中島みゆき お時間拝借」(TOKYO FM)。
ナレーションを務めていた大橋俊夫アナウンサーのお気に入りの曲で、番組内でリクエストするという一幕もあった。
心が疲れた時に聴くと、沁みてくる優しい歌声だ。
飲みこみすぎた 言葉が多過ぎて
肺にあふれて 心をふさぐ
海の深くで 黙りこむおまえを
今夜もひとり ひろってゆこう
(『MEGAMI』より)
中島みゆきさんの『MEGAMI』は聞いてると柔らかめの陽光にふんわりと包まれてるような気持になります。
— 生存 (@texte_done) October 22, 2019
(32,961)タイムラインを見ていて、中島みゆきの「MEGAMI」という曲を頭のなかで繰返しかかっている。
「受入れる性(さが)。暖める性。見返り無用の笑みをあげよう」。
本当にステキな人だ(*´ω`*)
— 忘れな草◎5/5 コミティア140 B-31b (@forget_me_not_j) June 6, 2016
『気にしないで』
作詞・作曲 中島みゆき
編曲 瀬尾一三
恋敵の女が、突然、自分の家に乗り込んできて、男の居所を突き止めようとする。
だが、主人公はもはやこの女を恋敵とは思っていない。
男の気持ちが自分に向いていないということは、百も承知だから。
気持ちの表と裏を、アレンジと歌唱法で描き分けている。
気にしないで あたしは初めから
この世にいなかったようなもの
あの人に訊いてみるといいわ
そのとおりだと きっと言うから
(『気にしないで』より)
中島みゆきさんの「気にしないで」の女性が、「悪女」の女性と同一人物と思って最近きいてる。
気にしないでの最後の
「あたしの気持ち?それは、それは、まぁいいじゃないの」にグッといつもくる。— あらま🌙ことなり (@miara0511) October 1, 2020
〜この歌詞に震えた〜
「まぁいいじゃないの」
中島みゆき ALグッバイガール T_A4気にしないで
※中島みゆき最後のレコード発売アルバム(1988)この後はCDに移行若かったからなのかなんなのか初聴時は涙が止まらんかった
— BOSE(ぼーず)🍮 (@Shikan_nkz) October 10, 2021
『十二月』
作詞・作曲 中島みゆき
編曲 瀬尾一三
過激な描写のためにレコード会社からNGが出た曲。
歌詞が一部省略されたものの、それでもショッキングな印象は拭えない。
12月に置き去りにされた女の孤独を描いたこの曲を、異色のクリスマスソングと捉える人もいる。
飾り澄ました街なかを 赤い光が駆け抜ける
付き添いの誰もない女たち 運ばれてゆく
何万人の女たちが あたしはちがうと思いながら
何万人の女たちと 同じと気がついてしまう月
(『十二月』より)
中島みゆきの「十二月」という歌詞を偶然見つけたけれど、この深さは暗さはすごい。Coccoも椎名林檎もここまでの世界観はない。この一方で「時代」「誕生」を作る幅の広さがやはりすごい。
— 451f (@451f_) September 28, 2020
なぜかしら、ずいぶん長いあいだ聴いていなかった中島みゆき「十二月」のサビが脳内再生される12月1日朝。憶えてるものだなあ。まあ強烈な歌詞だけど。……………………人恋しと泣け十二月。
— 綾辻行人 (@ayatsujiyukito) November 30, 2020
『たとえ世界が空から落ちても』
作詞・作曲 中島みゆき
編曲 瀬尾一三
相手が殺し屋だろうとも、世界が空から落ちてきたときにはかばってみせる。
人を愛してしまうと、どんな仮定条件がついたとしても、やはり愛してしまうのである。
嘘つきだろうと 落ちぶれだろうと
やさしいことを くれる人ならば
たとえ世界が空から落ちても
あたしは あの人をかばう
(『たとえ世界が空から落ちても』より)
嘘つきだろうと落ちぶれだろうと
やさしいことをくれる人ならば
たとえ世界が空から落ちても
あたしはあの人をかばう
やさしくしてくれるならこれめちゃ古い曲
この曲聞いた時にこれや!っておもたw
ダメンズ好きなうちにぴったり#中島みゆき #たとえ世界が空から落ちても— co2021 (@co292111) November 20, 2021
朝からずっと頭の中で 中島みゆきの「たとえ世界が空から落ちても」がぐるぐる回るばっかりでそれ以外の文言が思い浮かばなくてですね
— noWhere (@n_k_tb) September 8, 2016
『愛よりも』
作詞・作曲 中島みゆき
編曲 瀬尾一三
形のない愛について懐疑的であれと歌っている。
でなければ、行きつく先は破滅だ。
人よ信じるな けして信じるな
見えないものを
人よ欲しがるな けして欲しがるな
見果てぬものを
(「愛よりも』より)
♪愛よりも
–
中島みゆき_#nowplayingこのみゆきちゃんの音圧を誰かに伝えたい、、、が。文字では伝わらない。
— としくん☆ (@opal99ct) January 7, 2019
みゆきさんライブで中島みゆきコンサートといえばロウソク3本立ててうらみますと思っていた方、ご安心を。後から死ぬほど暗い曲思いきりやりますからって笑わせたみゆきさん。
暗いと思われたくなかった自分が吹雪と愛よりもで硬直した。
本当に硬直した。— BAKAQ (@redwing2014) January 30, 2018
『涙 -Made in tears-』
⇒『涙 -Made in tears-』(レコチョク試聴あり)
作詞・作曲 中島みゆき
編曲 瀬尾一三
1988年に前川清に提供された曲で、後に中島みゆきがセルフカバーし、シングルリリースした。
記念すべき瀬尾一三との初タッグ作品。
中島みゆきが瀬尾のサウンドに魅了されたことは言うまでもないが、一方、瀬尾も、この曲に描かれる女性像に引き込まれていったという。
男運は 悪くなかった
あんないい人 いやしないもの
男運は 悪くなかった
Made in tears
(『涙 -Made in tears-』より)
おいらは中島みゆきの失恋ソングなら涙madeintearだな………ふられた歌詞のあとの、男運は悪くなかった、あんないい人いやしないものって歌詞が好きなんだ……
— くそみそ⛄3日DCRま17b (@ksmsboon) January 8, 2019
中島みゆき作詞作曲、前川清の「涙」をスナックとかで歌うと、店にいる女の人の多くが、サビの「男運は~、悪くなかった」のフレーズに、かなりの確率で反応する法則。皆さん、自身の男運が良かったか悪かったか自問するリアクションがありありとうかがえる(笑)。
— 石田伸也 (@i_c_fes) June 27, 2018
『吹雪』
作詞・作曲 中島みゆき
編曲 瀬尾一三
原発建設の反対運動がモチーフになった曲。
中島みゆきの故郷である北海道の岩内町からは、湾越しに原発が建設され、岩内町でも反対運動が起きた。
反対運動は、声が上がっているうちはいいが、それが一過性のブームに終ってしまう危険があると警鐘を鳴らしている。
疑うブームが過ぎて 楯突くブームが過ぎて
静かになる日が来たら 予定どおりに雪が降る
(『吹雪』より)
中島みゆきの名曲「吹雪」
決してテレビで流れることはないだろう。
何を指しているかはまったく明示されていないが、
直観というのか、静かな恐怖を感じる歌だった。そしてあの日、あのニュースを読んで
ぱあっと頭に「吹雪」が流れ出したのを覚えている。
予言かと思うくらい似た情景があった。— おのでら (@onoderanov) January 26, 2021
中島みゆきさんは「吹雪」という曲が忘れられません。アルバムの一番最後に淡々と収録されていた曲。一生刺さって抜けない棘のようです。
名曲が沢山あるけど、私は「吹雪」が一番印象に残っています。— 田中ユウコ (@jabbawocky_tnk) September 5, 2020
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