1978年3月23日放送の「松山千春のオールナイトニッポン」に中島みゆきがゲスト出演している。
2人の故郷である北海道の話から、雑誌に書き立てられた熱愛報道、タイプの男性芸能人、受験生だった頃の話まで。
中島みゆきのプライベートな側面を知ることができる。
もちろん歌手として、また、曲を提供する作家としての考えも真面目に語っている。
2人の対談をみていこう。
(※部分的に編集しています)
この記事は、
- 中島みゆき&松山千春熱愛報道の件
- 人に曲を書くということについて中島みゆきの考え
- 桜田淳子について思うこと
- 中島みゆきの受験生時代
- 中島みゆきのタイプの男性芸能人
について書いてます!
「若尾文子です」
松山千春がリスナーに中島みゆきを紹介する。
千春「桜田淳子さんで~す」
みゆき「どうも、若尾文子で~す」
千春の冗談にのっかる形で冗談を返す中島みゆき。
若尾文子というのは当時、松山千春がお気に入りの女優だ。
松山千春の方が年下なのにタメ口
千春「昔の「おそ松くん」ってマンガ知ってるか?」
みゆき「私、そんなに昔じゃないもの」
千春「バカ言え、俺よりいくつ上だと思ってんだよ?」
放送当時、中島みゆきは松山千春より4歳上の26歳。
デビューも中島みゆきの方が1年早い先輩なのだが、千春がタメ口なのは出身が同じ北海道だからだろうか?
みゆき「私、出身は札幌」
千春「あ~田舎臭い! 俺、足寄」
張り合ってるだけなのか?
中島みゆき&松山千春熱愛報道の件
千春「あ、そうだ、おまえに言いたいことがあったんだ!」
松山千春が思い出したのは雑誌「微笑」が2人の熱愛を書いた記事のこと。
もちろん熱愛は根も葉もないデマ。
千春はその火消しに追われる形で、自身のラジオ番組でリスナーへ向けて「こんなことは絶対ありません!」と完全否定した。
が、一方で、中島みゆきはというと他の番組で肯定してしまっている。
どうやら記事は、「熱愛」という文字を使っておらず、うがった見方をすれば正しいともとれる曖昧さがあったようだ。
ともあれ、雑誌に書かれたことにより、千春は大変な思いをしたという。
だが、中島みゆきもそれは同じ。
みゆき「私だってそうよ、女のセンス悪いとか色々言われたよ」
この頃のことは、中島みゆきの著書「伝われ、愛」の中にも書かれている。
ニッポン放送へ入るときに、「千春に手ェ出さないで!」とどこかの中学生らしい女の子に耳元で叫ばれたのだった。
みゆき「私だって相手選びたい!」
千春「若尾文子くらいの妖艶さがあればいいんだけどよ、おまえにそれ求めるのもぜってぇ無理だろうしよ」
2人とも、したたかである……。
中島みゆきの新作アルバム
これからリリースされる中島みゆきのニューアルバムについて話題が移る。
松山千春は、まだこのアルバムを聴いていないというが、彼の周りの人間には好評だったようである。
千春「聴いた人の話によると、「いい感じじゃないですか」って言ってたぞ」
みゆき「あらそう?」
千春「今までのよりだいぶ角が取れたような感じになってたって言ってたぞ」
みゆき「タイトルがいいもんね」
千春「何?」
みゆき「『愛していると云ってくれ』」
千春「ホントかよ~、おまえ、この番組用にタイトル作ったんじゃねぇのか?」
みゆき「アハハ!」
人に曲を書くということについて中島みゆきの考え
千春「おまえ、色んな人に曲書いてんよな」
この頃の中島みゆきは、多くの歌手に曲を提供している。
研ナオコ、ちあきなおみ、加藤登紀子etc.
この放送の翌年には、それら提供曲を寄せ集めてセルフカバーしたアルバム『おかえりなさい』を発表している。
千春「この人のために曲書こうと思ったことある?」
みゆき「ああ、そういうの書けない。私、音楽学校出てないからさ、人の音程とか歌い方とか言われても、それ用に書けって言われても書けない」
だが千春は、フォークと歌謡曲をぶつけて新たな音楽を創造していく中島みゆきの姿勢に好感を持つ。
みゆき「基礎のないところで無茶苦茶な作り方してるからね」
そもそも、中島みゆきにとって音楽のジャンルはあまり問題ではないようだ。
歌謡曲にしろフォークにしろ、その垣根は元々ないものだと語る。
みゆき「聴いてる人や歌ってる人は、これがフォークだから聴いてるとかさ、これが歌謡曲のだれそれ先生が書いたからって聴いてるってもんでもないと思うんだよね。聴きたけりゃ聴くしさ」
中島みゆきにとっての芸能界
中島みゆきは、自分の曲が歌謡曲としてタレントに歌われた時は、「これで私も芸能界の一端に!」と浮かれたという。
みゆき「でも最近違うんじゃないかと思い始めたのよね。芸能界ってのも、すごい大きいんじゃないかって。私は、奥の部屋に入った気がしてるだけで、実は玄関先で面白がられてるだけじゃないかって思えるのね」
桜田淳子について思うこと
この頃、中島みゆきが曲提供した桜田淳子へと話題は移る。
千春「なんかあの笑いが偽善的なような気がしてな」
みゆき「その辺が器用じゃないのよあの子は。頑張らなくっちゃってとこが出ちゃうのよねあの子は」
この桜田淳子の不器用さを曲にしたのが『しあわせ芝居』なのだ。
中島みゆきが桜田淳子をイメージして書いた曲である。
中島みゆきの受験生時代
中島みゆきは女子大出身
話題は中島みゆきの学生時代へと及ぶ。
北海道の藤女子大学。
中島みゆきの出身大学である。
帯広から1人札幌へ出てきて、寮生活を始めている。
千春「孤独感はなかった?」
みゆき「大学行くときにさ、知ってる人いない大学を探したんだわ。色んな事情がありましてね」
なぜ女子大だったのか?
松山千春が勝手な推測を始める。
千春「男のことでもう嫌な思いはしたくない。それで女だけのところへ行った。分かるなぁ」
みゆき「アハハ!」
受験の時に思ったこと
受験生のリスナーからのお便りから、中島みゆきは自身の受験を振り返る。
みゆき「受験の時ってのはさ、受からなきゃ物事が始まんないって気がすんのね。門の前で止まってる感じね。他の人は門を開けて通っていくのにね、自分だけが門の前にいて、いつまで経っても時間が止まったまんまで、自分の年齢だけが過ぎていくっていう感じがあったワケよ」
だが、今、その受験に対する考えは違う。
みゆき「今からみるとね、私の門はあの1つだけじゃなかったかもしれないって気がするのね」
中島みゆきのタイプの男性芸能人
話題は、再び熱愛を報じた雑誌「微笑」へ。
「微笑」は、中島みゆきは松山千春のことを「千春せんせい」と慕っていると報じている。
実際は、軽い冗談で「せんせい」と呼んだところを、誇張して書かれたようだ。
だが、自分にも落ち度はあると千春。
中島みゆきを「おまえ」と呼んでいたことが誤解を生んだと見ている。
そこで、互いの誤解を晴らすためにそれぞれタイプの芸能人を挙げていくことに。
- 松山千春のタイプの女性…若尾文子、ジュディオング、山本富士
- 中島みゆきのタイプの男性…田中邦衛、山谷初男、西田敏行、草刈正雄
統一感のないラインナップに松山千春も大笑い。
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