中島みゆき『本日、未熟者』【試聴あり】｜TOKIOへの提供曲第2弾

2007年の中島みゆきのアルバム曲『本日、未熟者』

『宙船（そらふね）』に続いて、中島みゆきがTOKIOへ提供した曲だ。
どのような経緯で提供されたのか、みていこう。

この記事は、

中島みゆきがTOKIOへ提供した『本日、未熟者』
同時進行で制作された中島みゆきとTOKIOの『本日、未熟者』
ビビる大木を励ました『本日、未熟者』

について書いてます!

夢おじ子

中島みゆきの曲を全て聴いてきたファン歴30年以上の夢おじ子が解説!

Contents

中島みゆき『本日、未熟者』
TOKIOへの提供曲第2弾
- ドラマ「受験の神様」の主題歌
- 同時進行で制作された2つの『本日、未熟者』
ビビる大木を励ました曲
『本日、未熟者』はこんな曲
『本日、未熟者』のみんなの感想
本人映像
- 『歌旅 -中島みゆきコンサートツアー2007-』
『本日、未熟者』をフルで聴く方法
- 単品購入
- 収録アルバム
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中島みゆき『本日、未熟者』

作詞・作曲　中島みゆき
編曲　瀬尾一三中村哲

TOKIOへの提供曲第2弾

ドラマ「受験の神様」の主題歌

2006年の『宙船（そらふね）』に続き、翌年2007年にTOKIOへ提供された曲がこの『本日、未熟者』だ。

2007年放送されたTOKIOの山口達也主演ドラマ「受験の神様」（日本テレビ系）の主題歌に起用されている。
2007年8月15日にリリースされ、週間オリコンチャート2位を記録している。

⇒『宙船（そらふね）』の記事はコチラ

同時進行で制作された2つの『本日、未熟者』

『本日、未熟者』をTOKIOが受け取ったのは、ドラマ撮影が始まる前の段階だった。
当時、中島みゆきはアルバム『I Love You, 答えてくれ』を制作中で、その収録曲の1つであるこの曲をTOKIOへ提供している。
2007年ヤマハミュージック発行のフリーペーパーのインタビューで、以下のように答えている。

「縁というか、あちらの嗅覚が素晴らしく鋭いというか（笑）。どうやら中島がレコーディングしているらしい、どうやら長瀬さんの音域に合う曲があるらしいと、知ってか知らずか、絶妙のタイミングで連絡がありました」

既に出来合いの曲だったのにも関わらず、あまりに曲がドラマのイメージと合致していたことには、主演の山口も驚いていた。

「そちらはそちらでお進め下さい」という中島みゆきの言葉により、TOKIO版と中島みゆき版は、同時進行で制作された。
お互いの曲を聴いたのは、完成した後のこと。
「お互いの完成形を聴いた時、お互いに驚いたと思いますよ」と中島みゆきが言うように、2つの『本日、未熟者』は味わいの違うタッチに仕上がっている。

ビビる大木を励ました曲

2020年「週刊現代」2月15日号のインタビューで、お笑いタレントのビビる大木は、「相棒のような曲」として『本日、未熟者』を紹介している。
ビビる大木がこの曲と出逢ったのは30代の頃。
現状から脱け出すためにもがく人間の心を歌った歌詞が、当時、芸人として続けていけるか不安だったビビるには大きく響いた。

さからいはむかい 1日がゆく
当たって砕けて 1日がゆく
（『本日、未熟者』より）

「自分も未熟者ではなく、一人前になりたい」

この曲を聴き、そういう思いに切り替えることができたという。
だが、この曲の本当の意味を思い知ったのは、45歳を越えた頃だ。
久々に聴くと、まるで別の歌を聴いているようだった。

野望はあるか義はあるか情（なさけ）はあるか恥はあるか
（『本日、未熟者』より）

この歌詞から、この歌の主人公が、実は自分の未熟さを日々受け入れつつ生きていることに気付く。

「いくら歳を重ねても、欠点はなくならない。それならば、いっそ自分が不完全であることを受け止めながら、少しでも良くあろうと努力すること」

そう悟った時、ビビるの肩から重い荷が下りたという。
ビビる曰く、TOKIO版もいいが、中島みゆきの方は魂の乗り方が断然違うと本家の方を薦めている。