2011年に上演された『夜会VOL.17 2/2』
度々、再演されてきた「2/2」も本作で第3弾となった。
特徴から、見どころ、また、歌われた曲が収録されたアルバム。
また、これまでの「2/2」とどこが違うのかなど、色々みていこう。
この記事は、
- 『夜会VOL.17 2/2』の特徴
- 『夜会VOL.17 2/2』と『夜会VOL.7 2/2』の違い
- 『夜会VOL.17 2/2』の見どころ&みんなの感想
- 『夜会VOL.17 2/2』で歌われた曲が収録されたアルバム紹介
について書いてます!
中島みゆき『夜会VOL.17 2/2』
2011年上演。1995年上演『夜会VOL.7 2/2』、1997年上演『夜会VOL.9 2/2』に次ぐ、第3弾目のリメイク。
恋人と暮らしていた女が二重人格を発症してしまう。
自分の幸せを許さないもう1人の自分。
その正体を突き止めるため、女は、自分のルーツを辿る旅へと出る。
『夜会VOL.17 2/2』の特徴
3度目の再演
「2/2」は、これまでに3度に渡って上演されている。
- 1995年「夜会VOL.7 2/2」
- 1997年「夜会VOL.9 2/2」
- 2011年「夜会VOL.17 2/2」
本作は2011年上演のステージを収録している。
小説・映画化
小説
1996年、中島みゆき初の長編書き下ろし小説「2/2」(幻冬舎)が出版されている。
映画
小説「2/2」を原作にした映画「2/2」が2005年に公開された。
主人公の莉花を瀬戸朝香、その恋人・圭を渡部篤郎が演じている。
主題歌は、中島みゆきが「夜会VOL.7 2/2」のために書き下ろした『竹の歌』『NEVER CRY OVER SPILT MILK』を起用。
劇場版
「夜会VOL.17 2/2」は、2013年に全国の映画館でも公開された。
これ以降「夜会」は、映画館でも上演されることが恒例になっている。
『夜会VOL.17 2/2』と『夜会VOL.7 2/2』の違い
3度上演された「2/2」のうち、DVD(Blu-ray)化されたのは「夜会VOL.17 2/2」と「夜会VOL.7 2/2」の2つだ。
「夜会VOL.17 2/2」は、「夜会VOL.7 2/2」と比べると、大まかなストーリーに変更はないものの、かなり印象の異なる作品になっている。
脱、一人芝居
初期の「夜会」は、一人芝居の色調が強めだったが、回を重ねるごとに、脇役もセリフを言うようになり、また歌うようにもなった。
劇中の曲を中島みゆきが1人で全て歌っていた「夜会VOL.7 2/2」とは違い、「夜会VOL.17 2/2」では、出演者の植野葉子、香坂千晶、コビヤマ洋一にも歌が振り当てられている。
各々の役の立場から歌うことで、より立体感のある舞台へと進化している。
恋人・圭の存在感
「夜会VOL.7 2/2」では、主人公の莉花(中島みゆき)の恋人・圭を演じていたのは伊藤敏八。
二枚目の役柄だったが、「夜会VOL.17 2/2」では不器用さをまとったキャラに変更されていて、コビヤマ洋一がこれを演じている。
「夜会VOL.7 2/2」にはなかった圭と莉花の馴れ初めから、蜜月までのシーンが描かれている。
追加されたシーン
「夜会VOL.17 2/2」には、「夜会VOL.7 2/2」にはない以下のシーンが追加されている。
- 莉花(中島みゆき)と圭(コビヤマ洋一)が恋人関係になる前の馴れ初め。
- 編集者の莉花が、圭の描く絵を採用してもらうように働きかける。
- 圭が莉花の行方を探し、赤ん坊の莉花を取り扱った産婦人科医から事情を訊く。
以上のシーンは、感情移入しやすい仕掛けとして働いた。
亡霊の存在をビジュアル化
「夜会VOL.7 2/2」では、莉花(中島みゆき)を苦しめる亡霊の存在を、実体のないものとして描いていた。
「夜会VOL.17 2/2」では、この亡霊を鏡に映る形でビジュアル化している。
これを演じているのは、植野葉子と香坂千晶だ。
新曲が豊富
「夜会VOL.17 2/2」では、「夜会VOL.7 2/2」で歌われた曲を含みつつ、新たに追加された曲も多い。
以下が、その新曲だ。
- 『旅は始まる』
- 『新しい風』
- 『笹舟』
- 『遠近法』
- 『ささやかな花』
- 『鏡の中の他人』
- 『ギヴ・アンド・テイク』
- 『彼と私と、もう1人』
- 『夢中遊行』
- 『ばりほれとんぜ』
- 『暗闇のジャスミン』
- 『帰郷群』
- 『竹を渡る風の中で』
- 『姉妹になるがいい』
- 『鶺鴒』
- 『緘口令』
- 『茉莉花』
- 『海のカルテ』
セットリスト
『夜会VOL.17 2/2』では、以下の曲が歌われている。
『旅は始まる』『新しい風』『笹舟』『遠近法』『ささやかな花』『LAST SCENE』『奇妙な音楽』『鏡の中の他人』『NEVER CRY OVER SPILT MILK』『ギヴ・アンド・テイク』『彼と私と、もう1人』『誰かが私を憎んでいる』『夢中遊行』『ばりほれとんぜ』『暗闇のジャスミン』『1人で生まれて来たのだから』『市場は眠らない』『途方に暮れて』『この思いに偽りはなく』『帰郷群』『竹を渡る風の中で』『姉妹になるがいい』『鶺鴒(セキレイ)』『緘口令』『旅人よ我に帰れ』『茉莉花』『竹の歌』『紅い河』『7月のジャスミン』『海のカルテ』『自白』『目撃者の証言』『幸せになりなさい』『二隻の舟』
『夜会VOL.17 2/2』の見どころ
『竹の歌』
物語後半は、莉花(中島みゆき)が、傷心旅行にベトナムを訪れる。
『竹の歌』を始め、東南アジアの雰囲気を感じさせる曲が多いのも、この「夜会」の特徴だ。
『ギヴ・アンド・テイク』
主人公以外の人物の視点で歌われる曲が出てきたのも、「夜会VOL.7 2/2」とは違う点だ。
『ギヴ・アンド・テイク』は、莉花(中島みゆき)とその恋人・圭(コビヤマ洋一)の両方の視点から歌われている。
『二隻の舟』
ラスト、莉花(中島みゆき)が新たな人生へと舵を切っていくクライマックスシーンで歌われる。
『二隻の舟』は、「夜会」の中で必ずといっていいほど歌われるテーマソングだが、「2/2」の中で歌われるこの曲ほど、印象に残るものはない。
『夜会VOL.17 2/2』のみんなの感想
中島みゆき 「2/2」夜会 VOL.7→VOL.17 鑑賞 16年時を経た莉花ちゃん、既存曲の使い方とか安宿の作りとか香坂さんのチップのくだりとか初演と再演を見比べると面白い。
— miss.Y (@ymk725) August 17, 2020
プチバズりしてるリコンファームの話、そういえば中島みゆきさんの歌劇「夜会」に2/2という演目があって、最初の公演では主人公は飛行機のリコンファームを忘れて搭乗出来ないというシーンがあったのです。でも再演の時にリコンファームという台詞はなくなってた。
— とらい (@ToraiKun) August 25, 2022
久しぶりに中島みゆき「夜会2/2」DVDを観てます。「幸せになりなさい」何度聴いても泣けます。こんな優しい歌ってほかにないんじゃないか、って思いますね。
— てちどん (@Z1k09) November 7, 2014
『夜会VOL.17 2/2』の曲が収録されたアルバム
『日-WINGS』
1999年リリースのオリジナルアルバム。
「夜会VOL.7 2/2」~「夜会VOL.10 海嘯」からセレクトした楽曲をセルフリメイク。
「夜会VOL.17 2/2」からは、
- 『竹の歌』
- 『NEVER CRY OVER SPILT MILK』
- 『いつか夢の中へ』
を収録。
【収録曲】
『竹の歌』『NEVER CRY OVER SPILT MILK』『いつか夢の中へ』『羊の言葉』『異国の女』『あなたの言葉がわからない』『難破船』『知人・友人・愛人・家人』『Good Morning, Ms. Castaway』『明日なき我等』
『月-WINGS』
1999年リリースのオリジナルアルバム。
「夜会VOL.7 2/2」~「夜会VOL.10 海嘯」からセレクトした楽曲をセルフリメイク。
「夜会VOL.17 2/2」からは、
- 『1人で生まれて来たのだから』
- 『紅い河』
- 『LAST SCENE』
を収録。
【収録曲】
『1人で生まれて来たのだから』『紅い河』『LAST SCENE』『女という商売』『SMILE,SMILE』『PAIN』『白菊』『時効』『愛から遠く離れて』
『荒野より』
2011年リリースのオリジナルアルバム。
「夜会VOL.17 2/2」からは、
- 『鶺鴒(セキレイ)』
- 『彼と私と、もう1人』
- 『ばりほれとんぜ』
- 『ギヴ・アンド・テイク』
- 『旅人よ我に帰れ』
- 『帰郷群』
を収録。
【収録曲】
『荒野より』『バクです』『BA-NA-NA』『あばうとに行きます』『鶺鴒(セキレイ)』『彼と私と、もう1人』『ばりほれとんぜ』『ギヴ・アンド・テイク』『旅人よ我に帰れ』『帰郷群』『走(そう)』
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