1987年10月5日にリリースされたシングル
『御機嫌如何』
をみていこう。
中島みゆき『御機嫌如何』
作詞・作曲 中島みゆき
編曲 椎名和夫
収録アルバム
『中島みゆき』
1988年3月16日に発売された15作目のオリジナルアルバム。
作曲を甲斐よしひろが手掛けた『仮面』、ジブリ作品でおなじみの久石譲が編曲を手掛けた『クレンジングクリーム』など、新たな音楽性を模索していた時期の中島みゆきを感じ取ることができる1枚。
なお、こちらに収録されている『御機嫌如何』はアルバムバージョン。
『Singles II』
1994年4月21日に発売されたシングルコレクションアルバム。
1987年の『御機嫌如何』から1993年の『時代』までの全20曲が収められている。
『浅い眠り』『誕生』『Maybe』『涙 -Made in tears-』『with』など名曲ばかりのラインナップ。
『歌旅 -中島みゆきコンサートツアー2007-』
『歌旅 -中島みゆきコンサートツアー2007-』(レコチョク)
コチラはライブバージョンの『御機嫌如何』。
2007年に行われたコンサートツアーで歌われた音源が収録されている。
他には、『ホームにて』『誕生』『ファイト!』『蕎麦屋』など名曲が揃った全12曲(カラオケバージョン含む)。
郵政省『かもめ~る』のCM曲
『御機嫌如何』は1994~1995年の郵政省『かもめ~る』のCM曲に起用されている。
このCMには、中島みゆきが浴衣姿で出演し、夏の縁側でオケに張った水に足をつけて涼みながら暑中見舞いのハガキを読むという演技を披露した。
なお、郵政省のCMはこれが初めてではなく、「年賀はがき」の方では1993年から2000年まで、CMに出演している。
ちなみに、コチラのCM曲は『時代』。

郵便局と中島みゆきとの意外な関係
めったにテレビに出ない中島みゆきがなぜ郵便局のCMに長いこと出演し続けたのか?
よりによってなぜ、郵便局?
その辺の経緯は定かではないが、中島みゆきと郵便局の関係をひもとくと、それらしき理由がデビュー前に見あたる。
中島みゆきの著書『ジャパニーズ・スマイル』の中の『郵便局ストーリー』という章で、それが言及されている。
中島みゆきが生まれて初めてお金を稼いだのが、この郵便局だった。
故郷の北海道某市にある中央郵便局でバイトすることになった。
なぜ、郵便局を選んだのか?
中島みゆき曰く、貼り紙の仕事内容の欄に書かれてあった「郵便物の仕分け」という文字に、シロウトでもできる手軽さを感じたからだという。
巣箱のような棚の前に立たされて、いざ、その仕分けを始めた中島みゆきだったが、達筆すぎる宛先の字が読なかったり、仕分け終わる前に次の郵便物が運ばれて来たり、「仕分けること」はできても「仕分け続けること」はできないという現実を思い知ったと語られている。
結局、先輩バイトの人に自分の仕事の大半を仕分けてもらったそうな。
中島みゆきのテレビ出演の傾向をみてみると、お礼という意味合いが強いように思える。
NHK紅白歌合戦への出演もしかり、MBSテレビ『ちちんぷいぷい』への出演もしかり、お世話になったとこへ恩返しとして顔を出すということが、本人自身の口からも語られている。
中島みゆきが郵政局のCMに出演しようとした背景には、かつてバイトでお世話になった恩返しの気持ちが少なからず働いたのではないだろうか。



歌詞の解釈
「御機嫌如何」というタイトルと暑中見舞い用ハガキのCMという側面で捉えると、どこかのどかな挨拶のやり取りを連想するかもしれないが、全体通して聴くと、失恋した女の涙の印象が拭えない1曲。
手紙をモチーフにしているところだけで見れば、郵便局のCM曲には似つかわしいかもしれないが、曲の中の女は、この手紙を自分をフッた男にあてて送っている。
CMで流れていた
「御機嫌如何ですか
私は あいかわらずです
泣いてる日もあります 笑う日だってあります」
という歌詞は、フッた男への強がりと取ることができる。
「あなたも 私を もう気づかわないでいいわ」
と言いながらも、最後は、
「涙で 濡らした 切手を最後に貼ります」
と、未練たっぷりの女の気持ちが描かれている。
切り取り方次第でこんなにも曲の印象が変わるのだ。
本人動画
『歌旅 -中島みゆきコンサートツアー2007-』
2007年に行われたコンサートツアーのライブ映像のDVD&Blu-ray。
『御機嫌如何』はステージに登場して1曲目に歌われている。
観客からの拍手に迎え入れられ、中島みゆきはこの曲を観客へ何度もお辞儀をしながら歌っている。
まるで挨拶代わりの1曲。
『御機嫌如何』のみんなの感想
中島みゆきの御機嫌如何の「そうよ日々の暮らしは心とは別にゆく 泣きすぎて血を吐いて喉でそれでも水を飲む 人形たちのようなヒロインじゃあるまいし嘆いていないわ うぬぼれないでほしいのよ」ってフレーズが好き過ぎて
— ぱた (@pata_pomme) July 18, 2020
今年一番口ずさんでいた歌は中島みゆきの「御機嫌如何」です。いわゆる失恋ソングだと思いますが、僕は母のことを思い出しながら、というか母に語りかけながら歌っていました。歌詞がめちゃくちゃ心に突き刺さります。
— nao-chan (@betch73) December 31, 2019
最近のお気に入りの歌は中島みゆきの
「御機嫌如何」
はじめの方の歌詞を読むと、失恋から立ち直った女性の心情を明るく歌った曲かなと思うのだが、一番最後の詞で、全然立ち直ってない、むしろ悪化してるよと思わせるのが中島みゆき的だし、ミステリ的どんでん返しでもある。
さすが天才。
— 半兵衛 (@KKhanbee1) October 5, 2019
昔中島みゆきがかもめーるのCM出てた時に『御機嫌如何』がBGMだったんだけどサビは「御機嫌如何ですか~」って爽やかなのに、あの歌の最後は「氷の女発の手紙をしたためます涙で濡らした切手を最後に貼ります」なので、適切なBGMとは?ってなってた。
— 浅井/BOOTH通販中 (@asai_mot) July 23, 2019
中島みゆきさんの御機嫌如何にハマってしまった。
時代とかも良い曲なんだけど、個人的には御機嫌如何の
ヒロインの性格が好過ぎてブわっと来ちゃうわ。— 山田朝右衛門吉継@御様御用 (@KubikiriAsa) January 13, 2019
『御機嫌如何』はこんな時に歌おう
『御機嫌如何』を口ずさみながら自分をフッた男に暑中見舞い書いちゃえ。
『御機嫌如何』はサブスク(定額制)でも聴ける
2020年1月8日よりついにサブスクリプション(定額制)で中島みゆきの曲を聴けるようになった。
『Amazon Music Unlimited』に登録すれば、月額980円(プライム会員は月額780円)で中島みゆきのシングル曲(カップリング含む)が聴き放題。
(※1975年版『時代』、映画主題歌バージョン『瞬きもせず』は含まない)
もちろん中島みゆき以外のアーティスト曲も聴くことができる。
その数、6500万曲以上。
30日間の無料お試し期間があるので、ぜひ一度試していただきたい。
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