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中島みゆきの魅力とは?|2020年7月18日BSフジ放送「輝き続ける中島みゆき」のまとめ

おしゃべり

2020年7月18日にBSフジで「輝き続ける中島みゆき」が放送されたので、その模様をまとめてみた。

中島みゆき誕生の瞬間

冒頭は1975年11月16日に日本武道館で開催された世界歌謡祭の模様が映し出される。

壇上から今は亡き坂本九がグランプリを発表する。

坂本九「エントリーナンバー30日本! 中島みゆき『時代』

大勢の拍手の中、中島みゆきが壇上へ。

溢れんばかりの笑顔でメダルを首から掛けられるこの映像は、あまりお目にかかれない。

イントロダクション

『アザミ嬢のララバイ』

『アザミ嬢のララバイ』(レコチョク試聴あり)

この曲でデビューした中島みゆきは、1977年『わかれうた』で自身の初のヒット曲を世に送り、1981年には『悪女』、1994年には『空と君のあいだに』、2003年には『地上の星』がオリコン1位を記録し、女性アーティストでは唯一、4世代でシングルチャート1位を獲得している。

活動は多岐にわたり、ドラマ出演、楽曲提供、舞台など様々な分野で大きな影響を与えてきた。

今回、この番組に集ったのは中島みゆきを愛してやまない以下の方々。

歌手の工藤静香、歌手の中村中、俳優の柳葉敏郎、編曲家の船山基紀、スノーボードクロス元日本代表の岩垂かれん、フジテレビアナウンサーの藤村さおり

そして、中島みゆきを長年サポートしてきたプロデューサー&アレンジャーの瀬尾一三へもインタビューしているので、それは後ほど。

ゲストにとっての中島みゆき その1

柳葉敏郎にとっての中島みゆき

藤村アナ「柳葉さんは中島みゆきさんのラジオが好きだったとお伺いしているんですけど」

柳葉「試験勉強の合間に真夜中に流れてくる中島さんの声ですよね。
あっけらかんとしたものの言い方といいますかね。
高校生だった自分たちのひとつひとつ心を掴むようなね、コトバを発してもらいましたからね」

中島みゆきは1979~1987年まで「中島みゆきのオールナイトニッポン」でDJを務めた。

が、その後も、局を変え、DJは続けた。

また2013~2018年には、再び古巣に戻り「中島みゆきのオールナイトニッポン月イチ」を月1回ペースで放送していた。

中島みゆきは北海道の生まれ。

一方、柳葉敏郎は秋田の生まれ。

ともに雪国の出身とあって、柳葉は中島みゆきに親近感を覚えながらラジオの声を聴いていたという。

船山基紀にとっての中島みゆき

一世風靡以来、目立った歌手活動を行っていない柳葉に対し工藤静香が「歌えばいいのに」と促してみるが、「色んな人に迷惑かけるから」と苦笑い。

すると、船山基紀「僕アレンジしますよ」と手を挙げ立候補。

そう、この船山という人物、中島みゆきの1970~1980年代の代表曲をアレンジしてきたお方なのだ。

1975年のシングル『時代』や1981年の『悪女』は、この船山基紀がアレンジを手掛けている。

中島みゆき以外にも、沢田研二『勝手にしやがれ』五輪真弓『恋人よ』なども船山が手掛けた。

岩垂かれんにとっての中島みゆき

藤村アナ「岩垂さんはこの音楽畑とはちょっと違う毛色ですよねぇ」

スノーボードクロスの選手がなぜこの場に招待されているのかというと、彼女、根っからのみゆきファンらしい。

岩垂「ずっとみゆきさんを聴いて滑ってました」

工藤「本番のときも実際にかけてらっしゃるんですか?」

岩垂「そうですね。
ずっとみゆきさんのプレイリストを作っていて、必ず聴くのは『ファイト!』だったんですが、『ファイト!』だとちょっとサビに行くまでが長すぎちゃって(笑)」

競技としてはだいたい1分半くらいの短いレースなので、『ファイト!』のような尺が長い曲だと収まりが悪いんだとか。

これにはスタジオ内も大笑い。

そこで岩垂がレース中に聴く曲として選んでいるのが『パラダイス・カフェ』

『パラダイス・カフェ』(レコチョク試聴あり)

そのテンポの良い曲調が気持ちを盛り上げてくれるという。

岩垂「『パラダイス・カフェ』を流しておけば、どこにぶつけても、テンションが同じでいられるんです」

『アザミ嬢のララバイ』の音はこのように作られた

つづいて船山基紀に質問が向けられる。

藤村アナ「船山さんが中島みゆきさんと初めて会われた時というのは?」

船山は中島みゆきのデビュー曲の『アザミ嬢のララバイ』とセカンドシングル『時代』のアレンジを手掛けているのだが、実は、いずれの時も中島みゆきとは会っていないという。

プロデューサーから北海道出身の新人歌手の歌に音をつけてくれと最初に依頼された曲が『アザミ嬢のララバイ』だった。

『アザミ嬢のララバイ』(レコチョク試聴あり)

船山「アザミ嬢って痛そうと思ったワケですよ。
歌の中身はだいたい察したんですね。
確かにそういう曲だったから。
僕はこれをインパクトにしたかったからそれを活かすには楽器編成を普段は使わないアルトフルートを使ったんですね」

中村中も曲の印象を語る。

中村「アルトフルートって夜の霧ってみたいなイメージがありますよね」

ここで中島みゆきのライブ映像。

1977年に放送された「夜のヒットスタジオ」の中で歌われた『アザミ嬢のララバイ』

黒いドレス姿の中島みゆきがギターの弾き語りで歌っている貴重な映像だ。

1970年代は「ミュージックフェア」などにも出演してわりとメディアの露出が多かった。

だが、飽くまで「中島みゆきにしては」という範疇だが。

電話
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中島みゆきの独特な歌い方

工藤静香は最近の中島みゆきの歌い方にある発見をしたようだ。

工藤「みゆきさんって顔の表情を変えずに歌ってるじゃないですか。
   最近のみゆきさんは、確実に笑って歌うんですよ」

藤村アナ「口角がキュッと上がってる感じしますね」

工藤「どんな淋しい歌でも笑って歌うんですよ」

工藤の目には、それが中島みゆきの曲への色んな解釈の1つなのだと映った。

「オールナイトニッポン」の中島みゆき

柳葉敏郎はラジオから中島みゆきを知ったので、曲の方はまた別の一面を見るような思いがしたという。

藤村アナ「リスナーのみなさんにとって忘れがたいある回がありまして、最終回の音源が実はあります」

柳葉「え~!!」

1987年3月30日の「中島みゆきのオールナイトニッポン」最終回の音源が流され、食い入るように柳葉は耳を傾ける。

中島みゆきの声「じゃホントにいっぱい、ありがとう。
これからもずっとあなたの望んでる通りになってと祈れないけれども、あなたにとって一番しあわせな方へいくようにと祈ってます。
幸せという字は辛いという字の上についてるちょっぴりの点を十という字に変えると幸せになるんです。
十分辛くて初めて人は幸せになるんです。
くじけないで頑張ってください。
じゃ、今から数えて10秒後に、私は音楽に走ります。
10,9,8――3,2,1、こんばんは中島みゆきです」

藤村アナ「柳葉さん、この回は聴いてらしましたか?」

柳葉「聴いてたと思うんですけど、ゴメンなさい、僕、最終回記憶してんのは松山千春さんのヤツです(苦笑)」

つづいて中島みゆきのライブ映像。

こちらも1977年の「夜のヒットスタジオ」で歌われた『わかれうた』

『わかれうた』(レコチョク試聴あり)

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『悪女』の音はこういう風に作られた

 

『悪女』(レコチョク試聴あり)

藤村アナ「私が中島みゆきさんを知った一番最初の曲は『悪女』でして。
「マリコの部屋へ」っていうキャッチフレーズが小学生ながらすごく鮮明に入ってきて印象に残ってますねぇ」

この『悪女』のアレンジを手掛けたのが船山基紀

船山「『悪女』なんかはねぇ、ちょうど職業作家がだんだん廃れてきていって、アマチュアのパワーがすごく上がってきたころに作った作品なんで、とっても1個1個の音を凝ってつくってんですよ」

ジョン・レノンシカゴのピアノにあやかって作ったトラックなんだとか。

とはいえ、中島みゆきはそれを軽々と自分のものにしてしまうパワーがあったと船山は当時を振り返る。

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ゲスト厳選5曲プレイリスト

さて、ここでゲストが厳選した5曲だけの中島みゆきプレイリストをご紹介。

工藤静香

『やまねこ』

『やまねこ』(レコチョク試聴あり)

「女に生まれて喜んでくれた」という歌詞は頬をぶたれたような衝撃的な印象を受けたという。

中島みゆきライブ映像が流れる。

こちらはDVD&Blu-ray『中島みゆきConcert「一会」2015〜2016』で歌われた『やまねこ』

「傷つけるための爪だけが
 抜けない棘のように光る
 天からもらった贈り物が
 この爪だけなんて この爪だけなんて」

『世情』

『世情』(レコチョク試聴あり)

工藤「切ない感じが残ってます。
ドラマの影響とかもあるけれど」

中島みゆきライブ映像が流れる。

こちらはDVD&Blu-ray『中島みゆき「縁会」2012〜3』の中から。

「シュプレヒコールの波 通り過ぎてゆく
 変わらない夢を 流れに求めて
 時の流れを止めて 変わらない夢を
 見たがる者たちと 戦うため」

シュプレヒコール
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『身体の中を流れる涙』

『身体の中を流れる涙』(レコチョク試聴あり)

工藤静香はこの曲を初めて聴いた時、強い衝撃を受けたという。

工藤が惹かれた歌詞はコチラ。

「身体の中を流れる涙は どこを切っても涙が落ちる
 涙が私を動かしている 私は涙でできている」

『見返り美人』

『見返り美人』(レコチョク試聴あり)

中島みゆきの歌はストーリーの絵が頭に浮かぶという工藤。

とりわけ、この『見返り美人』はその傾向が強いという。

流れるMV映像はDVD『THE FILM of Nakajima Miyuki』に収録されている。

中島みゆきが初めて挑んだMVであるが、こちらの映像もまたストーリー色が強い。

「だって さみしくて 見返りの美人
 泣き濡れて 八方美人」

見返り美人
中島みゆき『見返り美人』のPV撮影舞台裏1986年9月21日に発売された19作目のシングル 『見返り美人』 についてみていこう。 中島みゆき『見返り美人』 『見...

『アザミ嬢のララバイ』

『アザミ嬢のララバイ』(レコチョク試聴あり)

2021年3月10日に発売された工藤静香の中島みゆきカバーアルバム『青い炎』にも収録されたこの曲。

工藤静香のカッコイイ女性像がこの曲にあるという。

「春は菜の花 秋には桔梗
 そしてあたしは いつも夜咲く アザミ」

電話
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中村中

『元気ですか』

『元気ですか』(レコチョク試聴あり)

中村中が初めて買った中島みゆきのアルバムは、この曲が収録されている『愛していると云ってくれ』

音楽が流れると思いきやのっけから語りであることに度肝を抜かれた。

中村「けっこう大きな音量で掛けてたから、怖かったですよね(笑)」

最初から最後まで詩の朗読のこの曲は、好きな男が付き合ってる女の家へ電話を掛けるという内容までそら恐ろしい曲なのだ。

「「元気ですか」と
 電話をかけました
 あの女のところへ 電話をかけました
 いやな私です」

電話
中島みゆきの朗読曲『元気ですか』1978年4月10日に発売された4作目のアルバムに収録されている 『元気ですか』 についてみていこう。 中島みゆき『元気ですか』 ...

『キツネ狩りの歌』

『キツネ狩りの歌』(レコチョク試聴あり)

1980年のアルバム『生きていてもいいですか』に収録されているこの曲。

中村中がこの曲に出会ったのは中学生の頃。

中村「当時は、キツネ狩りしている人が、実はキツネに化かされてるかもしれないよっていう内容が、漠然と怖い歌だなあって思ってたんですけど」

だが、最近の聴き方は違う。

SNSで炎上記事を探しているばかりいる自分に気づいて、そのことがこの曲と重なるんだとか。

「キツネ狩りにゆくなら 気をつけておゆきよ
 ねえ グラスあげているのがキツネだったりするから ねえ」

狩猟
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『やさしい女』

『やさしい女』(レコチョク試聴あり)

こちらは1982年のシングル『誘惑』のカップリング曲。

中村中は、この歌詞に多くの人が共感するはずだと考えている。

人にいい顔をしなければならないのは苦痛だが、それ以上に孤独になる方がもっと怖い。

「ひとりぼっちが恐くって
 こんなに笑って 生きてる」

この曲の主人公の気持ちが痛いほど中村中には分かるのだ。

『蕎麦屋』

『蕎麦屋』(レコチョク試聴あり)

「世界じゅうがだれもかも偉い奴に思えてきて
 まるで自分ひとりだけがいらないような気がする時」

この曲の、歌詞のようにどん詰まりの時に、ふと自分に連絡をくれる存在がないとキツいだろうな。

中村中は、最近そんなことを思いながらこの曲をよく聴いているという。

今回は中村中がその蕎麦屋を弾き語りで歌ってくれた。

歌ってる場所はどっかの蕎麦屋らしい。

この曲は、中島みゆきのCDジャケットをいつも撮影している田村仁がモデルとされている。

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『あした』

『あした』(レコチョク試聴あり)

何もない状態になっても愛してもらえるのかという不安。

着飾ってないと自信が持てないということを少し肯定されているような感じがするという。

「もしも明日 私たちが何もかも失くして
 ただの心しか持たない やせた猫になっても
 もしも明日 あなたのため何の得もなくても
 言えるならその時 愛を聞かせて」

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岩垂かれん

『重き荷を負いて』

『重き荷を負いて』(レコチョク試聴あり)

海外戦へ行って初めて世界との壁を感じた岩垂は心が折れ、競技から引退しようと考えていた。

そんな時に出会ったのがこの『重き荷を負いて』だ。

「這い上がれ這い上がれと
 自分を呼びながら」

というこの歌詞。

岩垂「どん底から引き上げてくれるような曲で、共に選手時代を送っていたと言っても過言ではないくらい助けられた曲ですね」

そしてライブ映像。

DVD『歌旅 -中島みゆきコンサートツアー2007-』より、中島みゆきの『重き荷を負いて』

『倒木の敗者復活戦』

『倒木の敗者復活戦』(レコチョク試聴あり)

岩垂が特に惹かれているのは、

「勝ち驕れ英雄よ 驕るな傷ある者よ」

という歌詞。

勝負師の自分と重なるところがある。

岩垂「何回もこの曲に背中押されました」

『倒木の敗者復活戦』は東日本大震災後に作られた曲で、東北の応援歌として捉える人も多い。

倒木
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『India Goose』

『India Goose』(レコチョク試聴あり)

岩垂はこの「India Goose」というのが何なのか気になって調べたという。

別名「インドガン」と呼ばれるその鳥は、世界で一番高いところを飛び、追い風にのらず羽ばたき続けるという。

岩垂「鳥のことまでみゆきさんよく知ってるなぁと思って(笑)」

「飛びたて 飛びたて 戻る場所はもうない
 飛びたて 飛びたて 夜の中へ」

『永久欠番』

『永久欠番』(レコチョク試聴あり)

この曲は、歌詞が中学校の国語の教科書に掲載された時期があった。

岩垂はもはやこの曲は文学だと語る。

そのスケールの大きさに岩垂は理解を追いつかせるのに必死なようだ。

「100億の人々が
 忘れても 見捨てても
 宇宙(そら)の掌の中
 人は永久欠番」

永久欠番
国語の教科書にも載った中島みゆき『永久欠番』|中島みゆきが込めた思いとは?1991年10月23日に発売された19作目のオリジナルアルバムに収録された 『永久欠番』 をみていこう。 この曲に込めた中島み...

『スクランブル交差点の渡り方』

『スクランブル交差点の渡り方』(レコチョク試聴あり)

いわゆる「みゆき節」という力強さがこの曲には感じられないと語る岩垂。

スクランブル交差点をなかなか上手く渡れない主人公が最後に漏らす「ハァ」というため息が、岩垂にとってはすごくチャーミングに感じられた。

「それでも時折 意外な所へ着いてしまったりもするので
 人の行く先を予測するのが大事です
 スクランブル交差点では 渡り方にコツが要る」

柳葉敏郎

『慕情』

『慕情』(レコチョク試聴あり)

この曲は2017年にテレビ朝日系で放送された「帯ドラマ劇場・やすらぎの郷」の主題歌として中島みゆきが書き下ろした作品。

柳葉「ドラマという作品に重なった時にものすごいマッチングしてるんですよね」

柳葉敏郎はそのずば抜けた中島みゆきの感性に圧倒されたという。

「もいちど出逢いから もしもあなたと歩きだせるなら
 もいちど出逢いから ただあなたに尽くしたい」

慕情
ドラマ『やすらぎの郷』の主題歌『慕情』が出来上がるまで2017年8月23日に発売されたシングル 『慕情』 についてみていこう。 中島みゆき『慕情』 『慕情』(レコチョク試聴あ...

『世情』

『世情』(レコチョク試聴あり)

20歳前のエキストラをやっていた下積み時代に柳葉敏郎はこの曲と出会った。

1981年に放送されたTBS系ドラマ「3年B組金八先生第2シリーズ」の挿入歌に起用された伝説の曲だ。

「世の中は とても 臆病な猫だから
 他愛のない嘘を いつもついている」

シュプレヒコール
シュプレヒコールが中島みゆきにとって日常だった『世情』1978年4月10日に発売された4作目のアルバムに収録されている 『世情』 についてみていこう。 中島みゆき『世情』 『...

『糸』

『糸』(レコチョク試聴あり)

20歳を超えた娘がカラオケでよく歌って聴かせてくれるのがこの『糸』だという。

柳葉敏郎が中島みゆきが好きだということを知った上での娘のセレクトらしい。

ここで中島みゆきのコンサート映像。

こちらは、DVD/Blu-ray『歌旅 -中島みゆきコンサートツアー2007-』に収録されている。

「縦の糸はあなた 横の糸は私
 織りなす布は いつか誰かを
 暖めうるかもしれない」

糸
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『浅い眠り』

『浅い眠り』(レコチョク試聴あり)

こちらは、柳葉敏郎主演のドラマ「親愛なる者へ」の主題歌となった曲。

柳葉は特にイントロ部分に惹かれたという。

柳葉「ドラマの流れの中でピークに向かって「これ一体どうなるの?」って時にボンと出てくるんですよ」

流れるМV映像はDVD『THE FILM of Nakajima Miyuki』に収録されている。

イントロを始めこの曲のアレンジを手掛けたのは瀬尾一三である。

「忘れないと誓ったあの日の夏は遠く
 寄せて返す波にも あの日の風はいない」

浅い眠り
『浅い眠り』は中島みゆきも出演したドラマ『親愛なる者へ』の主題歌1992年7月29日に発売された28作目のシングル 『浅い眠り』 をみていこう。 この曲が発売された年、中島みゆきは珍しくテレ...

『ファイト!』

『ファイト!』(レコチョク試聴あり)

小学校6年の息子が歌ってくれるというこの曲。

野球をやっているこの息子にとってこの曲は響くらしい。

中島みゆきは世代を超えて影響力があるということを自分は目の当たりにしていると柳葉は語る。

映像はDVD『歌旅 -中島みゆきコンサートツアー2007-』よりライブ映像。

白いドレス姿でこの曲を歌う中島みゆきは神々しささえ感じられる。

「ファイト! 闘う君の唄を
 闘わない奴等が笑うだろう
 ファイト! 冷たい水の中を
 ふるえながらのぼってゆけ」

ファイト
中島みゆき『ファイト!』の秘話|ボロクソに言われた曲だった1983年3月5日に発売された10作目のオリジナルアルバムに収録された 『ファイト!』 をみていこう。 『ファイト!』が中島み...

ゲストにとっての中島みゆき その2

工藤静香にとっての中島みゆき

藤村アナ「『やまねこ』が入ってるアルバムを熟聴していたんですか?」

工藤「自分のリストの中に『あたいの夏休み』『やまねこ』『土用波』とか、だいたいその辺りの時代の曲を高校生の時には聴いていました」

藤村アナ「でも、「あばずれ」とか「女たらし」とか高校生が聴くにはちょっと早いかスレてるか、感じの曲ですよね?」

工藤「でも、ものすごいナチュラルに入っていきましたけどね(笑)」

その一方で、周囲に中島みゆきを聴いている人はあまりおらず、「あんまりシェアできなかった」と笑いながら当時を振り返る工藤。

工藤は、音楽室の掃除当番を任せられたとき、自宅から持ってきた中島みゆきの曲を爆音でかけて聴いたというエピソードを披露。

工藤「いちばん気持ちよかったです。
床に寝て地響きみたいな音くらい大きくして」

中島みゆきと初めて会った日

そんな工藤静香が中島みゆきと初めて出会った時のことへ話題は移る。

初対面は、雑誌「明星」の取材での対談だった。

工藤「みゆきさんがパ~と入ってきて『よろしくお願いしま~す』ってみゆきさんが。
ジャケットまだ脱がなかったんですよね。
今でも覚えてるのが、襟の開いた白いシャツで、ちょっと薄い生地なんですよ。
わりとペッタンコのバレエシューズみたいなヤツ履いてスーッと歩いてきて、なんか浮いてきた感じ(笑)
なんか歩いてる感じがしなかった」

それは舞い上がった自分が見た錯覚なのだと工藤は振り返る。

その証拠に工藤はこの時の対談の内容をほぼ覚えてないという。

つづいて工藤静香が『ヘッドライト・テールライト』を歌う。

『ヘッドライト・テールライト』(レコチョク試聴あり)

この曲についての印象を工藤は語る。

工藤「紛れ散らばる星には名前がないっていう歌なんですけど、あの方(中島みゆき)は、語り継がれる人もいて、しっかり紛れ散らない星なので愛されるんだろうなって思いました」

テールライト
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中村中にとっての中島みゆき

1989年から中島みゆきが言葉の実験劇場として上演している『夜会』

その18作目にあたる『夜会VOL.18 橋の下のアルカディア』で、中村中は中島みゆきと共演した。

中村「子供の頃から聴いている人とまさか縁があって歌うこういう経験って、驚きますよね」

中村中は舞台を楽しもうと思った。

歌はもちろん、例えば猫役の中村中がいつもと違うじゃれ方をして中島みゆきの違った反応を楽しんだり。

この夜会を鑑賞した岩垂かれんは、劇中で中村中が手紙越しに向き合って中島みゆきと歌った『呑んだくれのラヴレター』が印象的だったと語る。

その映像が流れる。

DVD&Blu-ray『夜会VOL.18 橋の下のアルカディア』より、古い手紙を見つける2人読むシーンだ。

「二度と生け贄にならぬよう
 緑の手紙を開けなさい」

中村中はこの「緑の手紙」とは一体何を意味しているのか歌いながらずっと考えていたという。

岩垂「実際手紙には何か書いてあるんですか?」

「そうなんですよ~」とここで中村中が何か思い出したようだ。

劇中で、たくさんの手紙の中から1通を取って、それを読みながら歌うシーンなのだが、ある日の本番、中村中は、誤ってべつの手紙を選び取ってしまった。

どうやら歌う曲ごとに、手紙には歌詞が書いてあったようで、そのシーンでは歌わない別の曲の歌詞がそこには書かれていたのだ。

2人で手紙を読みながら歌うシーンだったが、その時、中島みゆきはどうやって乗り切ったのだろうか?

中村「2人で「あっ」って目が合って、その後、目を瞑って歌われてたんです、正しい歌詞で歌うために」

中村中は、自ら中島みゆきをリードするために、この時ばかりは食い気味に歌ったそうな。

岩垂かれんの思う「夜会」

岩垂かれんは初めて「夜会」を観たときの感想をブログで書いていた。

「言葉にならない衝撃」

そう綴っている。

岩垂「コンサートと思っていたんで、演劇なのか何なのか「夜会」は「夜会」って感じだったんで、「夜会どうだった?」って訊かれても答えられないっていうか、言葉をくださいって感じでしたね」

役者という観点からも、中島みゆきは尊敬に値する人物だと語るのは柳葉敏郎。

柳葉「みゆきさんは表現者のプロといいますかねぇ。
歌うたってらっしゃる時も、1つの曲の中の抑揚のスゴさとかトーンと変え方か」

瀬尾一三にとっての中島みゆき

そんな表現者である中島みゆきを長年支えてきた人物というのが瀬尾一三

瀬尾が番組のインタビューに応えてくれた。

瀬尾「作品に対してはすごく「すげっ」て思いますけども、日常の中島さんに対してはあんまり「すげっ」とは思ったことないです(笑)」

瀬尾一三は1988年のシングル『涙 -Made in tears-』で初タッグを組み、以来現在に至るまで中島みゆきのシングル&アルバムのほとんどのアレンジを手掛けている。

瀬尾「まず1番最初に感じたのが、1つの事柄とか物事の捉え方が結構同じ角度から見てるなって」

中島みゆきの斜に構えた感じで世の中に同調されない感じ。

それが瀬尾一三の哲学と共鳴し、「同志」という気持ちが芽生えたという。

瀬尾「これは助けなきゃっていう風に思いましたね」

瀬尾が曲のレコーディング以外にもライブツアーや「夜会」など中島みゆきの音楽活動を幅広くサポートしている。

どうやらこれは中島みゆきの望みでもあったようだ。

「私の仕事は全部を区別しているわけじゃないので、全部が100なので100のことをやりたい」

中島みゆきは瀬尾にそう伝えて、音楽活動を全面的にサポートするように頼んだのである。

涙
中島みゆき『涙 -Made in tears-』は前川清への提供曲|瀬尾一三との初タッグ曲1988年10月21日に発売されたシングル 『涙 -Made in tears-』 をみていこう。 中島みゆき『涙 -Made i...

「夜会」の作り方

夜会はどのように作られているのか?

瀬尾との打ち合わせでは「あらすじ」しか渡されていないという。

瀬尾「台本が歌ですのでこのシーンでこの人が歌うというのがあって、それを僕がどう繋げていくか」

そのために、役者の芝居や舞台空間もある程度予測していかないといけない。

また芝居は別で練習するために、そのすり合わせによって、音楽の方向性も変わってくる。

「もう少し長くしてくれた方が動きができる」

など声があれば、それを音楽に反映させていくのである。

岩垂かれんと『地上の星』

岩垂かれんが最初に聴いた中島みゆきの楽曲は『地上の星』だという。

『地上の星』(レコチョク試聴あり)

まだ9歳だった頃、何も頼んでいないのに母親が岩垂のために買ってきてくれたのが『地上の星』のシングルだった。

それは、岩垂にとって初めて買ってもらったCDだった。

奇しくも、岩垂の母親の名前も「みゆき」。

母親と同じ名前のアーティストだからこそ余計、岩垂には他人ごとに思えなかったようだ。

藤村アナ「お母さまはなぜそれを買ってらしゃったんでしょうね?」

岩垂「お母さんもファンだったんですよ」

岩垂の両親も、柳葉敏郎と同じくオールナイトニッポンを聴いていた世代。

世代によって中島みゆきに触れる形もいろいろである。

藤村アナの小学生の子どもは、給食中に「プロジェクトX」のVTRを見せられているという。

おしゃべり厳禁なために、黙々と『地上の星』を聴きながら食べているという。

ここで中島みゆきの映像。

ジーパンに白いブラウス姿のラフな服装で『地上の星』を歌う中島みゆき。

こちらの映像は、DVD/Blu-ray『中島みゆきライヴ! Live at Sony Pictures Studios in L.A.』に収録されている。

藤村アナ「みゆきさんのドンピシャの世代ってのはどれくらいの年齢なんですかね?」

工藤「幅広すぎてドンピシャって分かんないですよね」

中村「ま、活動歴も長いですし、みんなドンピシャじゃないんですかね」

船山「『時代』とか『悪女』までが好きな人、『やまねこ』あたりが好きな人、もっと新しいのが好きとか、だいぶ別れると思いますよ」

地上の星
中島みゆきが『地上の星』を歌った紅白の舞台裏|誕生秘話から独特の売れ方まで2000年7月19日に発売された37作目のシングル 『地上の星』 をみていこう。 この曲ができあがった経緯から、独独の売れ方、...

ドラマ主題歌

中島みゆきの楽曲がドラマ主題歌で用いられるようになったのは1990年代のことである。

これまでの主題歌をザッとみていこう。

『空と君のあいだに』

『空と君のあいだに』(レコチョク試聴あり)

こちらは1994年に放送された日本テレビ系ドラマ「家なき子」の主題歌。

МV映像はDVD『THE FILM of Nakajima Miyuki』に収録されている。

この曲は、ドラマに登場する犬の視点を拠り所にして書かれた。

МVもまた犬の視点での映像が用いられている。

「空と君とのあいだには 今日も冷たい雨が降る
 君が笑ってくれるなら 僕は悪にでもなる」

雨
『空と君のあいだに』は中島みゆきがドラマの犬(リュウ)の視点で書いた曲1994年5月14日に発売された31作目のシングル、 『空と君のあいだに』 をみていこう。 中島みゆき最大のこのヒット曲が、一...

『銀の龍の背に乗って』

『銀の龍の背に乗って』(レコチョク試聴あり)

こちらは2003年に放送されたフジテレビ系ドラマ「Dr.コトー診療所」の主題歌。

МV映像は『歌姫 LIVE in L.A.』に収録されている。

「銀の龍の背に乗って 届けに行こう 命の砂漠へ
 銀の龍の背に乗って 運んで行こう 雨雲の渦を」

龍
中島みゆき『銀の龍の背に乗って』の「銀の龍」とは何?|中島みゆきが込めた思い2003年7月23日に発売された38作目のシングル 『銀の龍の背に乗って』 をみていこう。 「銀の龍」とはいったい何を意味して...

『恩知らず』

『恩知らず』(レコチョク試聴あり)

こちらは2012年に放送された日本テレビ系ドラマ「東京全力少女」の主題歌。

中島みゆきもチョイ役で出演し主演の武井咲との共演が話題になった。

「だからだからだからこれきりです
 これでこれでこれで楽(らく)になってね
 恩を仇(あだ)で返します 恩知らずになりました」

風
中島みゆき『恩知らず』|MV(PV)撮影の舞台裏2012年10月10日に発売された43作目のシングル 『恩知らず』 についてみていこう。 主題歌となったドラマに出演した中島み...

『麦の唄』

『麦の唄』(レコチョク試聴あり)

こちらは2014年に放送されたNHK連続テレビ小説「マッサン」の主題歌。

映像は『中島みゆきConcert「一会」2015〜2016』からのライブ映像。

中島みゆきはこの『麦の唄』で2度目の紅白出場を果たしている。

その時と同じように金色の衣装で歌っている。

「麦に翼はなくても 歌に翼があるのなら
 伝えておくれ故郷へ ここで生きてゆくと」

麦畑
中島みゆき『麦の唄』|紅白歌合戦での裏話に福山雅治の影2014年10月29日に発売された44作目のシングル 『麦の唄』 についてみていこう。 2度目の出場を果たした紅白やMVのこと...

中島みゆきと共演した柳葉敏郎

実は柳葉敏郎、中島みゆきとドラマで共演したことがあるのだ。

そのロケ地は佐渡島。

1992年にフジテレビ系で放送されたドラマ「親愛なる者へ」で、柳葉敏郎は浅野ゆう子の夫役を演じた。

中島みゆきは、このドラマに『浅い眠り』という主題歌を提供し、また産婦人科役としてドラマに出演し、柳葉敏郎と共演した。

『浅い眠り』(レコチョク試聴あり)

柳葉「僕としては深夜のラジオで初めて声を耳にして、ヒットで歌ってる姿を目にして、共演させてもらうってお話を聞いたときはただのミーハーです。
「うわ、中島みゆきかよ!」みたいな(笑)」

中島みゆきはこのドラマの第2話で登場している。

重要な役とシーンということあって、中島みゆきのセリフは割と長かったのだ。

そしてドラマのその時の映像が流れる。

メガネをかけた白衣姿の中島みゆきが砂浜で柳葉敏郎と並んで座り、身の上を語るシーンだ。

中島みゆきが「夜会」をスタートさせてから3~4年くらいの頃なので、芝居が板についている。

柳葉敏郎がこの時の印象を語る。

柳葉「一言一言がていねいでね、なかなか今まで経験したことのない間合いだったので」

柳葉は、後にドラマ作品として改めてこのシーンを見て、圧倒されたという。

セリフの調子から、その解釈まで、ものの見事に画面から表れていたのだ。

工藤「言葉を使う方なのでセリフもやっぱり独特ですよね。
みゆきさん節というか、間合いとか、みゆきさんの捉え方で出しているんだなってすごく伝わるシーンでした」

ここで岩垂から質問があるようだ。

岩垂「みゆきさんは舞台のときと歌のときとでスタンスが違ったりするんですか?」

柳葉「ラジオのパーソナリティー中島みゆきというところから入ってますので、おそらく普段の姿であろう中島みゆきさんをずっとイメージしてた中でのドラマの共演だったので、若い時に色んな言葉で助けてもらったお姉ちゃん。
そんな感じでその時を過ごさせてもらいました。
とっても優しかったです!」

岩垂にとってこの話は貴重だったようだ。

岩垂のように、オールナイトニッポンを聞いていない世代にとっては、歌以外での中島みゆきの素顔はなかなか触れる機会がないからであろう。

浅い眠り
『浅い眠り』は中島みゆきも出演したドラマ『親愛なる者へ』の主題歌1992年7月29日に発売された28作目のシングル 『浅い眠り』 をみていこう。 この曲が発売された年、中島みゆきは珍しくテレ...
海と夕日
ドラマ『親愛なる者へ』の見どころ|撮影舞台裏の中島みゆき中島みゆきファンならぜひとも観ておきたいテレビドラマ『親愛なる者へ』。 中島みゆきのためのドラマといっても過言ではないほど、ドラマ...

桜田淳子と中島みゆき

藤村アナ「柳葉さんは、桜田淳子さんのファンクラブに入ってらっしゃったそうですね」

柳葉「アハハハ!」

思わぬところで暴露されてしまった柳葉敏郎は、もう笑うしかなく。

その桜田淳子にも、中島みゆきは何曲か楽曲を提供している。

桜田淳子が少女から大人の女性へ変わろうとしていた時期に中島みゆきの曲は一役買っていたと柳葉は語る。

そんな柳葉の好きな桜田淳子の曲が『しあわせ芝居』

桜田淳子『しあわせ芝居』(レコチョク試聴あり)

作詞・作曲を中島みゆきが手掛け、また、このスタジオにいる船山基紀が編曲を手掛けている。

これには柳葉敏郎もビックリ。

船山はこの時の桜田淳子についてこう語る。

船山「桜田さんには会ってましてね、まだ10代で、確か学校帰りにスタジオに駆けつけてくれて制服のまんまお歌いなったのを覚えてます」

中島みゆきが桜田淳子に『しあわせ芝居』を提供したいきさつ1979年11月21日に発売された6作目のアルバムに収録されている 『しあわせ芝居』 をみていこう。 中島みゆき『しあわせ芝居』 ...

船山基紀が初めて中島みゆきに会った日

一方で『しあわせ芝居』の制作時に、船山は中島みゆきとは会っていないという。

船山がその後、中島みゆきがタッグを組んだTOKIO『宙船(そらふね)』(作詞・作曲 中島みゆき)の時に初めて2人でアレンジの打ち合わせをしたという。

『宙船(そらふね)』(レコチョク試聴あり)

編曲を担当して実に30年して、ようやく中島みゆきと対面できたのである。

その打ち合わせの後、船山は中島みゆきと帰りが同じ方向ということあって、「乗ってく?」と車に誘ったそうな。

助手席に中島みゆきというビッグアーティストを乗せているというプレッシャーでいつも以上に注意深く運転したらしい。

そして流れる映像はDVD/Blu-ray『歌旅 -中島みゆきコンサートツアー2007-』より『宙船(そらふね)』

「その船を漕いでゆけ おまえの手で漕いでゆけ
 おまえが消えて喜ぶ者に おまえのオールをまかせるな」

船
中島みゆき『宙船(そらふね)』|TOKIOへデモテープが渡り、曲ができるまでの裏話。2006年11月22日に発売された34作目のオリジナルアルバムに収録された 『宙船(そらふね)』 を見ていこう。 TOKIO『...

中島みゆきが歌う『NIGHT WING』

工藤静香は中島みゆきから23曲もの楽曲提供を受けている。

工藤は他人と競い合う性格ではないが、この23曲という数については誰にも抜かれたくないという。

工藤静香に提供した曲の1つである『NIGHT WING』(2008年)を中島みゆきはコンサートの中でセルフカバーしている。

映像はDVD/Blu-ray『中島みゆき「縁会」2012〜3』から。

「NIGHT WING 心型の翼は 風に煽られて飛び立つ
 NIGHT WING 心逸れた翼は ぽつり 掌で眠る」

工藤静香はこの曲をライブ会場で聴いたという。

「心型の翼」という歌詞のところで、中島みゆきは手でハートの形をつくっていたそうな。

中島みゆきの曲を歌うのは難しい

藤村アナ「中島みゆきさんの曲はブレスするのが難しいと聞いたんですけど、実際歌われてみていかがですか?」

工藤「大丈夫です(笑)」

船山「とめどなく言葉が溢れてくる感じでそれにメロディがのっかってるもんですから、みゆきさんは歌いたいからウワ~といくんですけど、それをマネして歌うのはとっても大変だと思いますね」

ブレスが大変という代表例として中村中『追いかけてヨコハマ』という曲を紹介する。

『追いかけてヨコハマ』(レコチョク試聴あり)

桜田淳子に提供された曲だが、中村によると、この曲を歌うと息がそうとうキツいらしい。

この曲は桜田淳子も苦労していて、いっしょにレコーディングに立ち会っていた中島みゆきの目から見ても、桜田淳子のこめかみあたりの血管が切れそうだったという。

『雪・月・花』について

話題は中島みゆきが1998年に工藤静香に提供した『雪・月・花』という曲へ。

工藤静香『雪・月・花』(レコチョク試聴あり)

工藤は、言葉がつっかかるかもしれないからと中島みゆきが仮ボーカルを入れてくれた思い出を語る。

中島みゆきの仕事は実にていねいなのだ。

そして、今回、工藤静香がスタジオでその『雪・月・花』を披露してくれた。

「雪・月・花 移ろわないのが恋心
 雪・月・花 ひたすらつのるばかり Ah…」

中島みゆきの歌が持つ力

藤村アナ「みゆきさんのあのパワーっていうのは何でしょうかね?」

工藤「「お腹の中に力を入れて歌いなさい」っていうルールとかなしで、そのままバンッて発してる感じ」

声のパワーだと語るのは船山基紀

船山「サウンドがどんなに変わってもみゆきさんはぜんぜん変わんないです」

ロックであろうとフォークであろうと根底には中島みゆきがあるので、だから伝わるのだという。

工藤「言霊ってありますけど、言霊を使えるのは彼女だなって」

藤村アナ「誰にでもみゆきさんの詞っていうのは、「これ私のこと書いてるのかも」って思わせるフィットする部分が必ずあるって感じしますよね」

工藤「でもその逆もありますね。
自分にフィットする部分と自分にはぜんぜんない女性像を描いていて驚くとか」

中村「母から優しくしてもらってるかのような、あるいは母から叱られてるように聴く人って多いと思いますね」

ビブラートが常にかかっている声質が、日本のエディット・ピアフのようだとも工藤は語る。

藤村アナ「心地いいですよね」

船山「言葉1つ1つの説得力があのビブラートに込められるんですよ」

その声にほだされたのが岩垂かれんだった。

競技時代は、力強い声で岩垂の闘志を奮い立たせ応援歌のように聴いていたという。

藤村アナ「詞の解釈って難しそうだなあと思うんですけど」

工藤「でも、人それぞれでいいんじゃないんですか」

これに中村中も頷く。

中村は、共演することで、中島みゆきは、もっとまっさらな状態で聴いてもらいたいと思っているのではないかと感じたという。

続いて流れる映像は『時代』を歌う中島みゆき。

『時代』(レコチョク試聴あり)

こちらはDVD/Blu-ray『中島みゆき「縁会」2012〜3』に収録されている。

「まわるまわるよ 時代はまわる
 喜び悲しみくり返し
 今日は別れた恋人たちも
 生まれ変わって めぐりあうよ」

時代
中島みゆき『時代』の裏話|『時代』と中島みゆきの父親との関係1975年12月21日に発売された2作目のシングル、 『時代』 をみていこう。 中島みゆきを語る上で避けて通れないこの曲。 ...

中島みゆきの魅力と今後

再び、瀬尾一三にマイクが向けられる。

世代を超えて愛される中島みゆきの魅力はどこにあるのだろうか?

瀬尾「彼女が作り上げてくるものがすごくマクロ的なものからミクロ的なもの。
平面的なものから俯瞰的なもの。
オールマイティのように色々と出てくるんですよ」

瀬尾は言う。

日常では気づこうとしない心のひだにあるささくれのようなものを中島みゆきの歌は提示しているのだと。

ときに、傷に塩を塗るような痛みも生じるかもしれないが、それを含めて中島みゆきの歌は愛に溢れ、やがてその傷をも癒していく。

瀬尾「個人(あなた)っていうところの対峙の仕方をしているので、そこが1番響くところだと思うんですよね」

そんな瀬尾一三と中島みゆきの付き合いは33年目に突入した。

まだ彼女の中では僕に見せていない、まだ自分で出していない切り口がどこかあるんではないか。

そのまだ見ぬ切り口からまた何か新しいものが出てくるのではないか。

瀬尾一三は今後の中島みゆきにも期待している。

瀬尾「続くっていうことがエネルギーになれば、まだまだいい作品が出てくると思います」

『Nobody Is Right』で瀬尾一三が意識したこと

瀬尾一三は、曲のアレンジを手掛けるときにいちど頭の中に絵コンテみたいなものを描き込んでいくという。

瀬尾がアレンジした中島みゆきの曲に『Nobody Is Right』がある。

『Nobody Is Right』(レコチョク試聴あり)

この曲の場合、瀬尾の頭にはどんな景色が広がっていたのだろうか。

瀬尾「『Nobody Is Right』はデモを聞いた瞬間に思ったのはニューオーリンズのお葬式行進だったんですよ。
ニューオーリンズのお葬式って賑やかなんですよ。
楽団がいて街をうねって歩いていく、踊ったりしながら。
鎮魂歌的なものとゴスペルみたいなものが一緒になると面白いかなと思って作りました」

そしてラストの映像はセレクトアルバム『ここにいるよ』の初回特典DVDからのもの。

『中島みゆきTOUR2010』で歌われた時のライブ映像だ。

冒頭、歌詞が朗読形式で読み上げられる。

「正しさと正しさとが 相容れないのはいったい何故なんだ
 Nobody Is Right, Nobody Is Right, Nobody Is Right, 正しさは
 Nobody Is Right, Nobody Is Right, Nobody Is Right, 道具じゃない」

反戦
宮﨑あおいがCMで歌った曲、中島みゆき『Nobody is Right』|「Nobody is Right」の意味とは?2007年10月3日に発売された35作目のアルバムに収録された 『Nobody Is Right』 をみていこう。 中島みゆき『N...

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中島みゆきが好きで、人よりちょっと詳しいだけが取り柄の人間やってます。