1994年の中島みゆきのアルバム曲『流星』
サービスエリアでの一幕を描いたこの曲は、中島みゆきが全国ツアーでよく目にする光景だ。
移動に飛行機ではなく高速道路を使うのには、彼女ならではのこだわりがあった。
雑誌のインタビューで語られたことを交えながら、みていこう。
この記事は、
- 『流星』は中島みゆきが見た風景
- 『流星』のトラック運転手とのやり取りは実話?
について書いてます!
中島みゆき『流星』
作詞・作曲 中島みゆき
編曲 瀬尾一三
全国ツアー移動中の風景を描いた
車のナンバーの地名を読み上げた歌
香川 新潟 大阪 宮城
姫路 山口 袖ヶ浦
(『流星』より)
このサビ部分の歌詞は、サービスエリアに停まっている長距離トラックのナンバーの地名が読み上げられている。
全国ツアー中に中島みゆきが目にする風景
1994年「FMSTATION」10月21日号のインタビューの中で、中島みゆきは、『流星』が全国ツアーの移動中での出来事を歌った曲だと答えている。
各所のコンサートを終えるごとに、中島みゆきはすぐに次の公演先へ向かう。
メンバーが打ち上げで盛り上がっている晩に、スタッフたちといっしょに陸路で移動することが多い。
飛行機を使わず、高速道路で移動するのには理由があった。
「当日歌わなきゃならないときに、飛行機とかで移動するのがあんまり好きじゃないんです。乗り物のなかは空気が乾いてるし、ノドのためにはよくないので」
『流星』は、この習慣によって生まれた産物なのだ。
トラック運転手とのやり取りは実話か?
この曲には、トラック運転手とのやり取りが描かれている。
どこまで行くの 何してるの
歌を歌っているんです
そうかい、おいらは歌は知らねぇな
演歌じゃねぇんだろ、そのなりじゃあな
(『流星』より)
このようなトラック運転手との出会いを、中島みゆきは「日常」と答えている。
となると、このクセの強い運転手は実在する人物なのだろうか?
それはイエスでもあり、ノーでもある。
1994年「FMSTATION」10月21日号のインタビューで、中島みゆきは、人の話や小説などを基に曲を作ることはないと断言している。
だが一方で、自分の体験をそのまま歌にすることもない。
関わった当事者に迷惑を掛けてしまうことはもちろんだが、それが歌にとって必ずしも望ましいあり方ではないからだ。
「実在した名詞や風景をそのまま書くと、そのときに私が感じたとおりに伝わるかといったらそうでもない。実際に見かけたことだけれども、私の目には別のものに映ったときには、別なもののほうを歌詞にしたほうが、そのときの気持ちを歌っていると思うので」
『流星』は、全国ツアーの移動中の風景がモチーフになっているだけに、コンサートの中でもよく歌われている。
- 1995年「中島みゆきCONCERT ’95「LOVE OR NOTHING」」
- 1998年「中島みゆき Concert Tour 1998」
- 2005年「中島みゆき Concert Tour 2005」
- 2015年「中島みゆき Concert「一会」2015~2016」
- 2020年「中島みゆき 2020 ラスト・ツアー 「 結果オーライ」」
『流星』はこんな曲
日本の端から端までを走る長距離トラックのヘッドライトを「流星」に喩えている。
深夜のサービスエリアで交わされるおっちゃんとの会話がユーモラスに描かれている。
香川 新潟 大阪 宮城
姫路 山口 袖ヶ浦
流れる星よ
いつか最後に
どこへたどりつこうというのだろうか
(『流星』より)
『流星』のみんなの感想
サービスエリアの雰囲気が好き。
深夜帯が特に。中島みゆきの「流星」を歌いたくなる。自販機のコーヒーは甘ったるいけど暖まるならそれでいい〜
— Shinya_Ueki (SEAMURGH) (@seamurgh) November 16, 2018
今ハマってる「中島みゆき」は「流星」
曲調のユルさもいいし、こんな「おっちゃん」にもなりたかったな。— rougaijiisan (@tajimajiisan) October 8, 2014
何度でも言うけど子供の頃から真夜中の高速道路やパーキングエリアが大好きで
中島みゆきさんの「流星」という歌がその風景の言語化をしてあるようでとてもとても好きなんです孤独と孤独のすれ違い、一期一会の関係性のなかで一番よいものを見いだせる……的なタイプのコミュ障です
— 碧 風羽 Foo Midori (@foomidori) December 8, 2018
本人映像
『中島みゆきConcert「一会」2015〜2016』
2015~2016年に行われたコンサートのライブDVD/Blu-ray。
『流星』をフルで聴く方法
単品購入
収録アルバム
『LOVE OR NOTHING』
1994年リリースのオリジナルアルバム。
- 日本テレビ系ドラマ「家なき子」の主題歌『空と君のあいだに』のストリングスバージョン
- 映画「海ほおずき」の主題歌『眠らないで』
を含む全11曲。
【収録曲】
『空と君のあいだに』『もう桟橋に灯りは点らない』『バラ色の未来』『ひまわり“SUNWARD”』『アンテナの街』『てんびん秤』『流星』『夢だったんだね』『風にならないか』『YOU NEVER NEED ME』『眠らないで』
『中島みゆきConcert「一会」2015〜2016 -LIVE SELECTION-』
2015~2016年に行われたコンサートのライブ音源を収録。
ライブバージョンの『流星』を聴くことができる。
【収録曲】
『やまねこ』『六花』『樹高千丈 落葉帰根』『旅人のうた』『ライカM4』『MEGAMI』『空がある限り』『命の別名』『Why & No』『流星』『麦の唄』『浅い眠り』
『中島みゆき 2020ラスト・ツアー「結果オーライ」』
2022年にリリースされたライブアルバム。
2020年に行われた幻のラスト・ツアー「結果オーライ」の音源を収録。
ライブバージョンの『流星』を聴くことができる。
【収録曲】
『一期一会』『アザミ嬢のララバイ』『悪女』『浅い眠り』『糸』『ローリング』『流星』『最後の女神』『齢寿天任せ』『離郷の歌』『この世に二人だけ』『ナイトキャップ・スペシャル』『宙船(そらふね)』『あたいの夏休み』『麦の唄』『永遠の嘘をついてくれ』『慕情』『誕生』『人生の素人』『土用波』『はじめまして』
⇒『中島みゆき 2020ラスト・ツアー「結果オーライ」』の解説&みんなの感想
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