2001年の中島みゆきのオリジナルアルバム『心守歌-こころもりうた』
「夜会VOL.11 ウィンター・ガーデン」のために作られた曲や、滅多にお耳にかかれないクリスマスソングなど、バラエティに富んだラインナップ。
1曲ずつみていこう。
この記事は、
- 『心守歌-こころもりうた』の特徴
- 『心守歌-こころもりうた』の曲解説&みんなの感想
について書いてます!
中島みゆき『心守歌-こころもりうた』
2001年リリースのオリジナルアルバム。
- 「夜会VOL.11 ウィンター・ガーデン」のために書き下ろされた『六花』
- 「夜会VOL.11 ウィンター・ガーデン」のために書き下ろされた『ツンドラ・バード』
- クリスマスソング『LOVERS ONLY』
を含む全11曲。
【収録曲】
『囁く雨』『相席』『樹高千丈 落葉帰根』『あのバスに』『心守歌』『六花』『カーニヴァルだったね』『ツンドラ・バード』『夜行』『月迎え』『LOVERS ONLY』
『心守歌-こころもりうた』の特徴
オリコンチャート3位
『心守歌-こころもりうた』は、2001年9月19日にリリースされた。
コピーは、「人の心に寄り添いたい」。
シングル曲を含まないアルバムであったが週間オリコンチャートでは、3位を記録している。
「心守歌」は中島みゆきによる造語
アルバムタイトルである「心守歌」とは、中島みゆきの造語である。
2001年「音楽専科SOUNDPEOPLE」11月号のインタビューで、以下のように答えている。
「子守歌は子供のための歌だけど、大人だってね、そんなに強かないものね」
また、2001年朝日新聞夕刊9月20日付のインタビューでは、自分も強くない大人の1人として自覚しており、そんな自分が聴きたいと思える曲を今回のアルバムに収録したという。
造語とはいえ、既に存在している言葉かもしれないと念のために辞書を引いて確認したようだ。
試行錯誤の曲順
アルバムは、「心守歌」というコンセプトによって曲順が決められた。
中島みゆきの場合、アルバムのコンセプトに沿って、曲を制作していくスタイルをとってはいない。
すでに出来あがっている曲から、アルバムコンセプトに合うものを選んでいるのだ。
本作も然り、
「わたしの場合、右から左には曲を作れませんから。時間がかかる」
普段からゆっくり書き溜めておいた曲を、枠組みの中に組み込んでいく。
その曲順についてはあれこれ考えるようで、本作においてもマスタリングの段階まで試行錯誤していたという。
MV制作
本作に収録されている『囁く雨』のMVが制作されている。
シングルではない曲のMV制作は、中島みゆきにとって珍しいことである。
『心守歌-こころもりうた』の曲解説&みんなの感想
『囁く雨』
作詞・作曲 中島みゆき
編曲 瀬尾一三
冒頭、雨のSEが30秒以上も続く。
中島みゆきによると、このSEが曲と曲の間にくると、どうしてもノイズに聞こえてしまうため、1曲目に据えることにしたという。
この曲はMVが制作され、ライブDVD『歌姫 LIVE in L.A.』に収められた。
男から別れを切り出され、絶望の淵に突き落とされてしまう。
だが、自分が泣くより先に相手の男が泣いてしまい、完全に思考がストップ。
聞こえるのは雨だけ…。
囁く雨に身じろぎもせず
ただ さよならを全身で聴いている
(『囁く雨』より)
中島みゆき「囁く雨」のアレンジに改めて驚愕してる。
特にAメロ、バックはリズム隊だけなんだけどベースがめちゃくちゃ踊ってる。
でも更に凄いのは、音作り含め耳障りでないレベルにきちんと納めてる所だよなぁ。
— M.Yoshida (@mtk_yossy) March 26, 2019
おっ中島みゆき特集やってるやん「囁く雨」好きやわ…!なんともいえん凄味がある。
囁く雨に身じろぎもせず
ただ さよならを全身で聞いているみゆきの歌はフラれると道に倒れて誰かの名を呼び続けたり雨に打たれたり、もう大変よ
— ◢ ◤ (@AffectionRiri) January 4, 2018
『相席』
作詞・作曲 中島みゆき
編曲 瀬尾一三
ジャズピアノの優しい音色は、小箱から昔の恋を取り出して懐かしんでいるような心持になれる。
マスターの勘違いから相席になった男と、恋が始まる。
そして、マスターの計らいによって恋が終わる。
出会いと別れまでを描いた、甘くてほろ苦い大人のラブソングだ。
誰かに感謝をするのなら あのマスターに言わなきゃね
2人が忘れてしまっても あのマスターがわかるでしょう
(『相席』より)
中島みゆきの相席を聴いてからBARに興味持つようになった
— ♡꙼̈ (@HIMI2051) February 12, 2019
中島みゆきさんの歌で、「ミルク32」と、「相席」のマスターは同じ人なのか?とググっても、「ミルク32」は、若干、設定違えど実在した人物だそうだが…
何となく、話が繋がって見えるもんで— ぞふぃ~ (@sophieyoshida) December 26, 2020
『樹高千丈 落葉帰根』
作詞・作曲 中島みゆき
編曲 瀬尾一三
「樹高千丈 落葉帰根」とは、中国の有名なことわざ。
木の枝がどんなに伸びようとも、その葉はちゃんと根元に帰っていく。
人もまた、離れてしまった故郷をいつも恋しく思うものだ。
日本の辞書には載っていない言葉であるが、中島みゆきはこう言う、
「そのうちどこかでこの言葉に出くわしたときにこの曲を思い出すのもおとなの味わい」
樹高は千丈 遠ざかるしかない者もある
落ち葉は遙か 人知れず消えてゆくかしら
いいえ どこでもない 枝よりもっと遙かまで
木の根はゆりかごを差し伸べて きっと抱きとめる
(『樹高千丈 落葉帰根』より)
中島みゆきの「樹高千丈 落葉帰根」
を聴く。聴いている。なんて優しい。
— あんにょん (@an_nyon) September 18, 2020
「樹高千丈 落葉帰根」
特に気になる曲ではなかったけど、似たような事が起こり、強烈に頭をよぎった!「風のしわざと知りつつも 諦めきれずに振り返る~」
…応える!!— C02 (@shine20202021) November 18, 2021
『あのバスに』
作詞・作曲 中島みゆき
編曲 瀬尾一三
他人を押しのけてやっとのことでバスに乗ることができた。
だが、走り出したバスの中で、ふと振り返ってしまう。
大事なものをバス停に置き去りにしてしまった気がする…。
精一杯に急いだと 肩で息を継ぎながら
押しのけたあの傘の中に自分がいた気がした
あのバスに乗らなけりゃならないと急いでた
(『あのバスに』より)
中島みゆきさんの
【あのバスに】が好きです。
人生の選択の場面をバスに例える
『選ぶ程たくさんのバスがある訳じゃないから目の前に来たバスに乗る事だけ考えた』
『後ろが見えなくなる、角を曲がってしまったから』
『角を曲がり見たものは数え切れない曲がり角だった』とかさカッコイイわあ— ロバ (@segablue) July 18, 2017
どこかポジティブなのか、10代の頃からあの角を曲がれば、ここじゃなければ次の角を曲がれば、何もかも風景が新しくなるはずと信じていたけれど、数え切れない曲がり角が見えるだけで結局そこそこ幸薄い人生なのかなと思えてきた(笑)中島みゆきさんの「あのバスに」のようなw
— もんまり (@MusicaliL) March 19, 2016
『心守歌』
作詞・作曲 中島みゆき
編曲 瀬尾一三
1日を終える前に聴きたい、ゆったりとしたテンポの曲だ。
この世に生きている限り肉体的にいろいろな制約を受けている。
せめて心だけは自由になって欲しいという願いを込めて、心へ送る子守歌。
遙かな愛しい人々に
悩みのない寝息があればいい
風よ 心のかかとに翼をつけて
どんな彼方へも ひと晩で行って戻れ
(『心守歌』より)
中島みゆきの「心守歌」ってのは、本当にすごくおすすめなんですよ。突然ですけど。
『崩れゆく砂を素手でせき止めるような 長い1日の~』っていう歌詞があるんだけど、この比喩が本当に好き。— ひろP (@tkytakumi2) May 15, 2020
僕から言えるのは、中島みゆき 心守歌-こころもりうた を聴いときなさいということだけなんよ。
— 明日に架ける橋(feat. 山わさび) (@poseyandbum) March 19, 2021
『六花』
作詞・作曲 中島みゆき
編曲 瀬尾一三
2000年に上演された「夜会VOL.11 ウィンター・ガーデン」のために書き下ろされた曲。
この「夜会」は、最初からDVD化する予定はなかったので、せめて曲だけでもしっかり残したかったと本作に収められた。
「六花」とは雪の結晶のこと。
北限の地を舞台にした「夜会」の一幕が目に浮かんできそうだ。
雪を空から届けられた手紙と捉えるあたりは、中島みゆきらしい視点である。
広い空の上では 手紙がつづられる
透きとおる便箋は 六つの花びらの花
六花の雪よ 降り積もれよ
白く白く ただ降り積もれよ
(『六花』より)
ただ、中島みゆきさんの曲には、北海道=北国出身であることが全面に出てる曲も多々あって。
「六花」とか「北の国の習い」とかは、北国出身の人が聞いたら、より深く共感できるのかな、と思うし、是非感想を聞いてみたい。— シルク@二次 (@silk_niji) April 24, 2021
肌寒くなってきたので、中島みゆきさんの『六花』を聴いたらとても沁みたのですが、心が秋を通り越して冬になってしまった。
— kurage5go (@kurage5go) October 4, 2017
『カーニヴァルだったね』
作詞・作曲 中島みゆき
編曲 瀬尾一三
誰かに弱音を吐きたいとき、酒は都合がよい。
だが、酔いから醒めたときに、自分がどこにいるか見失ってしまうのは、酒の副作用らしい。
注がれる酒に毒でもあれば今ごろ消えているものを
何故ここにいるのだろう
カーニヴァルだったね
(『カーニヴァルだったね』より)
中島みゆきのカーニヴァルだったねを聴いててふと、「カーニヴァルだった」→「祭りだった」→「後の祭り」ということ!?後悔の歌でもあったのか!?って気付いてテンション上がってる
— タミロス (@alfalfa1_8) February 1, 2020
カーニバルだったねって中島みゆきに言われたら多少そう思ってなくても「そうでしたね〜」って言うな俺の
— 元みゆき (@miyukineer) October 29, 2017
『ツンドラ・バード』
作詞・作曲 中島みゆき
編曲 瀬尾一三
2000年に上演された「夜会VOL.11 ウィンター・ガーデン」のために書き下ろされた曲。
ツンドラとは、北極周辺に広がる凍結した荒原のこと。
その上空を飛ぶオジロワシの視点から見た自然の営みが、目に浮かんでくる歌詞。
中島みゆきのミステリアスな歌唱が、異空間へ誘ってくれる。
あれはオジロワシ 遠くを見る鳥
近くでは見えないものを見る
寒い空から見抜いているよ 遠い彼方まで見抜いているよ
(『ツンドラ・バード』より)
今、初めて「ツンドラ•バード」を聴いたのですが
なんだろう、、
いつもとまた違う色のみゆきさんって感じでした!ほんとに色んな表現が出来るの凄いと思います!— 結果、中島みゆきに行きついた (@miyukisan1028) August 21, 2021
中島みゆきの「ツンドラ ・ バード」を聴くと冬の北海道に旅行に行きたい衝動に駆られる。
— 久樹輝幸@生きねば (@t_hisaki) October 22, 2009
『夜行』
作詞・作曲 中島みゆき
編曲 瀬尾一三
偏見は、時に相手の本性を見えなくするもの。
凶暴でやましいように見える行いが、優しさの裏返しだったりする。
目に見えないことにこそ目を向けるべきだと、この曲は教えてくれる。
ふところに入れた手は凶暴な武器を隠しているに
違いないと見られる
本当は 散りそうな野菊を雨から隠してる
(『夜行』より)
最近は仕事終わって帰る時は中島みゆき姉貴の「夜行」を聴きながら帰ってる。たまに良くわからん感情か沸き上がってきて泣いちゃう
— ヨコチン (@enzanmask) December 2, 2020
社会から迷子になっている人間なので中島みゆきが脳に効く、最近は夜行が好き
— エビ好きに、悪人はゐもり (@imorin_CISdroid) September 5, 2020
『月迎え』
作詞・作曲 中島みゆき
編曲 瀬尾一三
冒頭、秋の夜を感じさせる虫の声がSEで入る。
頭上に浮かぶ大きな月。
その月明かりに照らされた日本の原風景がイメージの中に広がっていく。
幻想的な世界観を紡ぎ出す癒しの1曲だ。
月は山の縁(へり)を離れたときから
少しずつふやけて空いっぱいになる
さわってみたかった かじってみたかった
(『月迎え』より)
今日は月綺麗だなー!こんな日は、月迎え聴こ#中島みゆき
— 。masa (@masa7685) April 18, 2018
中島みゆきの「月迎え」、和風で優雅な曲。”月は意外と今の季節に とても近くに降りてくる” #スーパームーンだから月に関する曲挙げてこうぜ #中島みゆき
— bo (@tanobo) May 5, 2012
『LOVERS ONLY』
作詞・作曲 中島みゆき
編曲 瀬尾一三
『クリスマスソングを唄うように』は中島みゆきがマチュア時代に作った曲だが、プロデビュー後に書いたクリスマスとしてはこの曲が初めて。
クリスマスの時期の中島みゆきは、「夜会」で忙しくクリスマスを楽しむ余裕などない。
2001年「音楽専科SOUNDPEOPLE」11月号のインタビューでは、「その鬱積した気持ちが爆発したのかもね(笑)」と答えている。
クリスマスを前に別れてしまった女の孤独を描いた曲。
街を歩けば、どこもかしこも恋人たちを祝福するためのドアしか開いていない。
1人きりになってしまった自分を迎え入れてくれる場所は、どこにあるのだろうか…?
Merry Xmas, Merry Xmas 恋人たちだけのために
Merry Xmas, Merry Xmas すべての傷は癒される
Merry Xmas, Merry Xmas 今夜の願いごとは叶う
Merry Xmas, Merry Xmas 愛のためにすべてが変わる
(『LOVERS ONLY』より)
クリスマスイヴは中島みゆきのLOVERS ONLYを聞くに限る
— 長門士朗@特になし (@nagatosiroh) December 24, 2019
まもなくクリスマスの季節。私は毎年クリボッチ確定ですが、最近中島みゆきの「LOVERS ONLY」を聞いています。街が恋人で溢れかえる1日を一歩引いた目線で見つめ、本来のクリスマスの意味を映し出している様に聞こえるので、リア充を馬鹿にする気が失せてクリスマスを楽しめる気がします!Merry Xmas!
— セブジー (@sebzy123) December 6, 2019
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