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中島みゆき『36.5℃』の曲解説&みんなの感想【試聴あり】|『あたいの夏休み』『やまねこ』『見返り美人』を収録したアルバム

夜景

1986年の中島みゆきのオリジナルアルバム『36.5℃』

『あたいの夏休み』『やまねこ』『見返り美人』など、「御乱心の時代」を象徴するロック色の強い曲が揃った異色の1枚。

1曲ずつみていこう。

この記事は、

  • 『36.5℃』の特徴
  • 『36.5℃』の曲解説&みんなの感想

について書いてます!

夢おじ子
夢おじ子
中島みゆきの曲を全て聴いてきたファン歴30年以上の夢おじ子が解説!

中島みゆき『36.5℃』

1986年リリースのオリジナルアルバム。

  • スティービー・ワンダーも加わった『あたいの夏休み』
  • 中森明菜に提供予定だった『見返り美人』
  • 「御乱心の時代」の名曲『やまねこ』

を含む全9曲

【収録曲】
『あたいの夏休み』『最悪』『F.O.』『毒をんな』『シーサイド・コーポラス』『やまねこ』『HALF』『見返り美人』『白鳥の歌が聴こえる』

⇒レコチョクで購入(試聴あり)

音楽
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『36.5℃』の特徴

週間オリコンチャート1位

『36.5℃』は、1986年11月12日にリリースされた。
キャッチコピーは「愛が、あぶない」
週間オリコンチャート1位を獲得している。

サウンドへのこだわり

1980年代に入り、日本のミュージックシーンは、メロディだけでなく「音」が重要な要素になっていった。
1986年「婦人公論」12月号の田家秀樹の手記によると、中島みゆきは、音にこだわるためにニューヨークへ飛び、約1カ月をかけてこのアルバムのレコーディングに臨んでいる
甲斐よしひろをプロデューサーに迎え入れ、ダイアナ・ロスやヒューイ・ルイスなど手掛けるエンジニアのラリー・アレキサンダーも参加。

1991年「月刊カドカワ」11月号の中で中島みゆきは、このレコーディングを通じてサウンド作りを色々と教わったと語っている。
音楽の方向性を模索していたいわゆる「御乱心の時代」の産物といえるアルバムだ。

甲斐よしひろにプロデュースを依頼したのは中島みゆきだ。
1986年「GB」12月号のインタビューで、甲斐を起用した理由として、音楽知識はもちろん、判断力と、自分(中島みゆき)に対してハッキリものを言える図々しさを挙げている
甲斐は、自分で納得しない音は一切入れず、1つ1つの音がどうやって出来たのか知ろうとする徹底ぶりだったという。

『36.5℃』ジャケットに写っている男女の手は、中島みゆきと甲斐よしひろの手

第二のデビューアルバム

1986年「GB」12月号のインタビューで中島みゆきは、今回のアルバム制作を通して、自分がいかに音楽に対して甘かったかを痛感したと語っている。

「甘かった部分だけ、リスナーから遠いとこにいたんだと思う。甘いということで見せきれてなかった部分があるんだよね。今回は、見せてる。それは見たくないという人は、見なくてもいい。でも、私は見せるからね、ということ」

音については、今まで人任せにしてきた。
もう一度、勉強し直さなければならないという気持ちが自ずと湧いたという。
初心に戻るという意味で、中島みゆきは、『36.5℃』を、もう1つのデビューアルバムと位置づけている。

1986年「婦人公論」12月号の対談で、中島みゆきはこのようにも言っている。

「今回みたいなやり方を、これまで、数百っていうストックがあったんですけど、全部パァ、ですものね」

「36.5℃」というタイトルの意味

中島みゆきは、ラジオ番組の中で「36.5℃」というタイトルについて、自分と甲斐よしひろの体温を足して2で割った温度という風に語っている。
また、1986年「婦人公論」12月号の田家秀樹との対談の中では、以下のようにも答えている。

「普通に生きてるのに一番ギリギリの体温。それ以上高くても低くても生きるにはつらいことになるわけですよね」

「このLPを作ろうとしている時のアタシの気持ちが、肩に力を入れてファイティングポーズをとって38度まで熱をあげてるわけでも、無理に34度まで下げてるわけでもない。人が何というか知らないけど、アタシはここなんだ」

『36.5℃』曲解説&みんなの感想

『あたいの夏休み』

⇒『あたいの夏休み』(レコチョク試聴あり)

作詞・作曲 中島みゆき
編曲 後藤次利

1986年のシングル曲のアルバムリミックスバージョン。
スティービー・ワンダーがシンセサイザーで参加している。
今年の夏休みこそは、と大逆転を狙う女。
ニンマリ笑んでいる思惑がユニークに描かれている。

悲しいのはカレーばかり続くこと
だけどもっと悲しいことは1人泣き
だからあたいきっと勝ってる夏休み
Summer vacation あたいのために
Summer vacation 夏 翻(ひるがえ)れ
(『あたいの夏休み』より)

⇒『あたいの夏休み』の記事はコチラ

『最悪』

⇒『最悪』(レコチョク試聴あり)

作詞・作曲 中島みゆき

編曲 久石譲

曲中に登場する「Brandy」とはブランデーのこと。
フラれて酔って帰宅すると、聴きたくもない曲がラジオから流れてくる。
そんな男の失恋を歌っている。

Brandy night あいつのために歌った歌が
Brandy night ちょうど流れて来たりしたら
最悪だ
(『最悪』より)

『F.O.』

⇒『F.O.』(レコチョク試聴あり)

作詞・作曲 中島みゆき

編曲 椎名和夫

  • 「F.O.」…フェイドアウト(少しずつ消えてゆくこと)
  • 「C.O.」…カットアウト(瞬間的に消えること)

フェイドアウトか、カットアウトか。
理想の別れ方が男と女で一致しないので、恋をうまく終らせることができずいる。

僕の望みはフェイドアウト
君の望みはカットアウト
ますます冷める 恋心
(『F.O.』より)

『毒をんな』

⇒『毒をんな』(レコチョク試聴あり)

作詞・作曲 中島みゆき

編曲 椎名和夫

恋人を失い、テキトーな男で繋いでいく女。
退廃的なサウンドが、女の鬱屈とした気持ちを際立たせている。
名古屋のとあるカラオケパブでは、この曲をBGMに、お面と黒いマントをまとった男たちが踊るという奇妙なショータイムが催されていた。

酒場からの手紙は届きはしない
あんたのもとへは届かない
助けてくださいとレースペーパーに1000回血で書いた手紙
(『毒をんな』より)

『シーサイド・コーポラス』

⇒『シーサイド・コーポラス』(レコチョク試聴あり)

作詞・作曲 中島みゆき

1分31秒という中島みゆきの中では尺の短い曲。
後に、『やまねこ』のB面曲としてシングルカットされているが、シングル版では、2番の歌詞が追加されている

1992年「月刊カドカワ」11月号の曲解説によると、「シーサイド・コーポラス」は、実在した古びたアパート
取り壊しが決まったために、急いでこの曲を発表しようと思ったという。
アパートの背景に、のどかな港町の風景が見えてきそうな曲だ。

いじめっ小僧はいつも 一人きりで遊ぶのが嫌い
昼寝犬に石をぶつけて 吠えたてられても
シーサイド・コーポラス 小ねずみ 駆け抜ける
港はいつも魚の脂の匂い
(『シーサイド・コーポラス』より)

『やまねこ』

⇒『やまねこ』(レコチョク試聴あり)

作詞・作曲 中島みゆき

編曲 船山基紀

このアルバムリリースからわずか9日後にシングルカットされた。
愛そうとすれば相手を傷つけてしまう複雑な恋心を描いた曲。
「御乱心の時代」を象徴するビシバシとしたサウンドが、毒っ気と脆さを演出。

傷つけるための爪だけが
抜けない棘のように光る
天からもらった贈り物が
この爪だけなんて
(『やまねこ』より)

『HALF』

⇒『HALF』(レコチョク試聴あり)

作詞・作曲 中島みゆき

編曲 椎名和夫

ロックバラード調の失恋ソング。
失恋して失った魂の半分を求めて、人生を彷徨う女が描かれている。

次に生まれて来る時は 離れないよと誓ったね
せめて伝えたい 後ろ姿に
私 おぼえていたよと今さらなのに
(『HALF』より)

『見返り美人』

⇒『見返り美人』(レコチョク試聴あり)

作詞・作曲 中島みゆき

編曲 萩田光雄

1986年のシングル曲とは異なり、マイルドなアレンジが施されている。
中森明菜に提供される予定だった曲なんだとか。
失恋してすさんでいく一方、別れた男を見返そうとするしたたかさも描かれている。

アヴェ・マリアでも呟きながら
私 別人 変わってあげる
見まごうばかり 変わってあげる
だって さみしくて 見返りの美人
(『見返りの美人』より)

⇒『見返り美人』の記事はコチラ

『白鳥の歌が聴こえる』

⇒『白鳥の歌が聴こえる』(レコチョク試聴あり)

作詞・作曲 中島みゆき
編曲 久石譲

港の倉庫で春を売る娼婦を描いた曲。
「中島みゆきのオールナイトニッポン」の最終回のラストを飾っている。
1987年のCDV『中島みゆき CDV GOLD』では、別バージョンが収録されている。

やさしさだけしかあげられるものがない
こんな最後の夜というのに
長く伸ばした髪の毛は冷たい
凍る男をあたためきらぬ
(『白鳥の歌が聴こえる』より)

⇒『白鳥の歌が聴こえる』の記事はコチラ

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