中島みゆき『雨月の使者』の歌詞をドラマの内容と照らし合わせてみた|作詞が唐十郎の曲

雨

1993年10月21日に発売された21作目のアルバムに収録されている
『雨月の使者』
をみていこう。

中島みゆき『雨月の使者』

 

『雨月の使者』(レコチョク試聴あり)

作詞 唐十郎
作曲 中島みゆき
編曲 倉田信雄

収録アルバム

『時代 -Time goes around-』

『時代 -Time goes around-』(レコチョク試聴あり)

1993年10月21日に発売された21作目のオリジナルアルバム。

瀬尾一三のアレンジにより18年ぶりにリメイクされた『時代』工藤静香に提供されヒットした『慟哭』、幻のデビュー曲といわれる『あたし時々おもうの』などを含む全11曲。

『雨月の使者』は8曲目に収録されている。

作詞は唐十郎

『雨月の使者』は作詞を劇作家・演出家・俳優の唐十郎が、作曲を中島みゆきがそれぞれ手掛けている。

中島みゆきの楽曲の中では、自分以外が作詞を手掛けるというのは極めて珍しい。

他には、作詞・阿久悠 / 作曲・中島みゆき『世迷い言』くらい。

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ドラマから生まれた曲

『雨月の使者』は、1987年にNHKで放送されたドラマスペシャル「雨月の使者」の主題歌として作られた曲。

このドラマの脚本を手掛けた唐十郎が書いた歌詞に後から中島みゆきが曲をつけている。

オンエアされた曲は唐十郎のイメージに基づいて歌われたが、後に、中島みゆきのイメージに沿って歌われたものがアルバム『時代 -Time goes around-』に収録された。

また、唐十郎作詞・中島みゆき作曲のパターンの楽曲は、他に『安寿子の靴』『匂いガラス』という曲があり、いずれも1984年&1986年のドラマ主題歌としてオンエアされている。

ちなみにこの2曲はメドレー形式で2002年のアルバム『おとぎばなし-Fairy Ring-』に収録されている。

ドラマのモチーフとなった「雨月物語」と中島みゆき

ドラマ「雨月の使者」は江戸時代に上田秋成によって書かれた「雨月物語」がモチーフになった作品。

「雨月物語」といえば、中島みゆきは大学時代に夢中になった文学作品で、これを下敷きにした舞台『夜会VOL.5 花の色はうつりにけりないたづらにわが身世にふるながめせし間に』が1993年に上演されている。

雨月
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ドラマから『雨月の使者』の歌詞を考察

ドラマのために作られた曲とあってドラマの内容を色濃く反映した歌詞となっている。

「雨月物語」を現代版にアレンジしたこのドラマは、ある青年が、友人から預けられた妹と3日間の奇妙な同居生活を送るというストーリー。

「雨月の使者」

賭け麻雀で負けた友人は手持ちの賭け金がなかったので、借金のカタに妹(横山めぐみ)を3日間だけ青年(杉本哲太)へと預ける。

青年のボロアパートを初めて妹が訪ねてくるシーンは雨。

赤い傘を差しながらやってくるこの妹を「雨月の使者」としている。

なお、このオープニングの登場シーンで主題歌『雨月の使者』が流れる。

「つむじ風」

「つむじ風に逆らって」

と歌詞にあるが、ドラマでは風が印象的に描かれている。

風に飛ばされたスカーフを探しに、妹といっしょに訪れたのは幻の駅。

強風の中、2人1つの傘をさして煽られないように抗う。

「月見草」

「月見草だけが揺れている」

と歌詞にあるが、ドラマでもこの月見草が登場し、象徴的に描かれている。

それは妹のある試み。

夜にだけ咲く月見草を真昼の屋外で摘み取って、それを暗い地下鉄の中で夜だと騙して花を咲かせようというものだった。

ラストのほう、

「僕の気持ちは、まだ暗い地下鉄を走っていた。
 それは昼を受けつけない月見草のようだった」

という青年の孤独を表すナレーションにも、月見草が効果的に使われている。

「白紙の日記」

妹が自殺を遂げられず昏睡状態に陥ってしまう。

その晩、残された日記から、兄は妹の悩みを知るのだが、白紙の日記はその後、文字で埋められることはなかった。

本人映像

『夜会VOL.5 花の色はうつりにけりないたづらにわが身世にふる ながめせし間に』

ドラマ「雨月の使者」と同じくこの夜会も「雨月物語」がモチーフになっている。

そして、この中でもまた、『雨月の使者』が歌われている。

舞台の演出として、季節ごとにそれぞれ違う花がテーブルに活けられる。

夏の季節には、月見草が席に置かれ、その傍で妊婦役の中島みゆきが『雨月の使者』を歌うのである。

シナリオ本の注釈によると、この月見草は、「雨月物語」(「浅茅が宿」)の一節

「有明月のしらみて残りたるも見ゆ」

にちなんで月を予告する象徴として登場している。

雨月
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『雨月の使者』のみんなの感想

『雨月の使者』はこんな時に聴こう

梅雨どき『雨月の使者』をお供に「雨月物語」を読むというのはどうだろう。

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中島みゆきが好きで、人よりちょっと詳しいだけが取り柄の人間やってます。