中島みゆきのデビュー曲『アザミ嬢のララバイ』の裏話|研ナオコとの出会いの曲

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1975年9月25日に発売された1作目のシングル
『アザミ嬢のララバイ』
についてみていこう。

もう1つのデビュー曲の存在や研ナオコと出会うきっかけになったことについてまとめてみた。

中島みゆき『アザミ嬢のララバイ』

 

『アザミ嬢のララバイ』(レコチョク)

作詞・作曲 中島みゆき
編曲 船山基紀

デビュー曲

ポプコン本選を経て

1975年5月18日、『第9回ヤマハポピュラーソングコンテスト(通称、ポプコン)』『傷ついた翼』を歌い入賞を果たした中島みゆき。

これがきっかけで同年9月25日に1枚目のシングルを発表しデビューする。

1991年『月刊カドカワ11月号』で中島はこの時のことについて語っている。

普通なら入賞曲の『傷ついた翼』でデビューするところであるが、「他にもないの?」と言われて出した『アザミ嬢のララバイ』が使われた。

7インチシングルの歌詞カードにあるプロフィールには、

「レパートリー オリジナル130曲」

と書かれているので、この130曲のうちの1曲と思われる。

順風満帆だったが、いざデビューというとこで父親が倒れてしまう。

東京に行くことができず、レコード会社が困ってしまったコトについても触れられている。

ポプコン予選で披露されていた

1975年5月のポプコンでは『傷ついた翼』がエントリーされたが、北海道YAMAHAではそれ以外の曲も「念のため」という形で、テープに何曲か撮られている。

その中の1曲が、この『アザミ嬢のララバイ』だ。

本当はB面の予定

1976年にFM大阪「ポプコン・アウトアンドイン」に出演した際、中島みゆきは、『アザミ嬢のララバイ』が当初、B面の曲の予定だったことを明かしている。

船山基紀について

『アザミ嬢のララバイ』の編曲を手掛けた船山基紀は、当時ヤマハ音楽振興会の職員で、ポプコンに集まってくる応募曲をコンテスト用にアレンジする役を任せられていた。

『アザミ嬢のララバイ』以降も中島みゆきとタッグを組むことが多く、『時代』(1975年)『悪女』など1970年~80年代の曲の多くを手掛けた。

ちなみに、中島みゆきが曲提供したTOKIO『宙船』『本日、未熟者』の編曲も船山基紀が手掛けている。

船
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『アザミ嬢のララバイ』はデビュー曲ではない?

『アザミ嬢のララバイ』はデビュー曲ではないという主張する人も中にはいる。

ポプコン入賞より前に、中島は、ニッポン放送主催コンテスト『全国フォーク音楽祭』『あたし時々おもうの』を歌い、入賞している。

そこで歌われた音源アルバムが1972年に出ている。

よって、『アザミ嬢のララバイ』先駆けて世に出たこの『あたし時々おもうの』をデビュー曲とする見方もある。

思う
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この曲を作った時の心境

7インチシングル盤の歌詞カードには中島みゆきのプロフィールが書かれている。

そこに、『アザミ嬢のララバイ』について本人のコメントが書かれている。

それによると、曲は

「去年の1月頃(1974年か?)、不安な状態から逃げたい気持ちで作った」

と書かれていて、タイトルにある「アザミ」については、

「一見針に包まれて強そうだが、実は菜の花や桔梗よりも弱い花なのでは?」

と自身の見解を述べている。

研ナオコにとって出会いの曲

研ナオコは飛行機の機内音楽で流れていた『アザミ嬢のララバイ』を偶然耳にし、衝撃を受け、

「この人に曲書いて欲しい」

と熱望し、すぐにその場にいたマネージャーに伝えた。

すぐに根回しがされ、中島みゆきが研ナオコに提供したこの曲が、そう、『あばよ』なのだ。

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『夜のヒットスタジオ』で歌われた

『アザミ嬢のララバイ』は1977年12月26日に放送された『夜のヒットスタジオ』(フジテレビ系)の中で『わかれうた』とともに歌われた。

黒いドレスに裸足、薄暗い照明の中で歌われた。

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『アザミ嬢のララバイ』のアンサーソング

2006年に発売されたオリジナルアルバム『ララバイSINGER』の中で、中島みゆきは『アザミ嬢のララバイ』へのアンサーソング(コール&レスポンス、オマージュなど色んな捉え方あるが)として『ララバイSINGER』という曲を発表している。

「ララバイ」の部分をサビに持ってきて、メロディも『アザミ嬢のララバイ』に寄せている。

『歌旅 -中島みゆきコンサートツアー2007-』の中ではそれを意識してか、『ララバイSINGER』の曲の途中で『アザミ嬢のララバイ』へ移行して歌われた。

収録アルバム

『Singles』

『Singles』(レコチョク)

1975年のデビュー曲『アザミ嬢のララバイ』から1986年『やまねこ』までのシングル曲を集めたコレクションアルバム。

シングル版『アザミ嬢のララバイ』はこのアルバムにしか収録されていない。

『アザミ嬢のララバイ』収録の廃盤ベスト

1985年に発売されたベストアルバム『中島みゆき THE BEST』と1989年に発売されたベストアルバム『中島みゆき PRESENTS BEST SELECTION 16』『アザミ嬢のララバイ』が収録されていたが、今は廃盤になっている。

現在販売されているどのベストアルバムの中にも『アザミ嬢のララバイ』は収録されていない。

『私の声が聞こえますか』

『私の声が聞こえますか』(レコチョク)

1976年4月25日に発売された中島みゆきのデビューアルバム。

こちらに収録されている『アザミ嬢のララバイ』はアレンジが異なり、編曲を西崎進が手掛けている。

このアルバムには『時代』のアコースティックバージョンも入っている。

ドラマの主題歌&劇中歌

『アザミ嬢のララバイ』

30分のオムニバス連続ドラマの主題歌。
「眠る前に見るおとぎ話」「大人向けの子守唄」というドラマのコンセプトは、同名タイトルなだけあって『アザミ嬢のララバイ』の世界観を踏襲している。

監督の犬童一心は、全編に渡って流れる女性の気持ちを感じさせてくれる歌詞やメロディを探していたところ、この曲の存在を思い出したという。

ちなみにこの犬童一心が監督を務めた映画『ゼロの焦点』の主題歌は中島みゆきの『愛だけを残せ』

『探偵物語』

1979年10月23日に日本テレビ系で放送された松田優作主演のドラマ。

その第6話「失踪者の影」のオープニングで『アザミ嬢のララバイ』が流れた。

監督の西村潔が中島みゆきファンということで流された。

『あぶない刑事』

1986年11月30日に日本テレビ系で放送された第9話「迎撃」。

強盗殺人犯に追い詰められてしまった松村課長(木の実ナナ)が、覚悟を決め、口づけした銃を構えながら『アザミ嬢のララバイ』を口ずさむというシーン。

監督が中島みゆきファンということでこの演出。

そう、こちらも西村潔

『アザミ嬢のララバイ』がすこぶるお気に入りのようである。

歌詞

自称「アザミ」という「あたし」が誰かからの電話に出ている。

泣いている受話器の向こうの相手を、

「ひとりで泣いてちゃみじめよ」
「なんにも考えちゃいけない」
「あたしをたずねておいで」

となぐさめている。

カバーしたアーティスト

研ナオコ

研ナオコ『アザミ嬢のララバイ』(レコチョク)

2015年に発売された『プラチナムベスト 研ナオコ シングル&カバー コレクション』に収録されている。

途中からの二重唱が印象的。

柏原芳恵

柏原芳恵『アザミ嬢のララバイ』(レコチョク)

中島みゆきの提供曲『春なのに』をヒットさせた柏原芳恵

彼女の歌う『アザミ嬢のララバイ』は不思議と『春なのに』の続編のように思わせてしまう。

清春

清春『アザミ嬢のララバイ』(レコチョク)

ロックバンド黒夢の印象が強い清春

パンクでダークな雰囲気が特徴的だが、完全にその世界へ取り込んでいる。

「ララバイ」のところを巻き舌で歌っているのが斬新。

香西かおり

演歌歌手に歌われる『アザミ嬢のララバイ』は不思議と違和感がない。

もともと演歌だったのかと錯覚してしまうほどだ。

内藤やす子

Aメロをしんみり、サビ部分をパァっと華やかに歌ってメリハリつけて歌っているところが乙。

『アザミ嬢のララバイ』のみんなの感想

『アザミ嬢のララバイ』はこんな時に歌ってあげよう

電話で友人の相談にひとしきり乗った後、『アザミ嬢のララバイ』を歌って受話器を置こう。

『アザミ嬢のララバイ』はサブスク(定額制)でも聴ける

2020年1月8日よりついにサブスクリプション(定額制)で中島みゆきの曲を聴けるようになった。

『Amazon Music Unlimited』に登録すれば、月額980円(プライム会員は月額780円)で中島みゆきのシングル曲(カップリング含む)が聴き放題。
(※1975年版『時代』、映画主題歌バージョン『瞬きもせず』は含まない)

もちろん中島みゆき以外のアーティスト曲も聴くことができる。

その数、6500万曲以上

30日間の無料お試し期間があるので、ぜひ一度試していただきたい。

『Amazon Music Unlimited』の公式サイトはコチラ。

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