1978年の中島みゆきのオリジナルアルバム『愛していると云ってくれ』
1970年代の大ヒット曲『わかれうた』をはじめ、多くのアーティストにカバーされてきた失恋曲『化粧』、ドラマ「3年B組金八先生」(TBS系)の劇中歌に起用された『世情』など、未だに愛され続ける名曲ばかりが揃った名盤だ。
1曲ずつみていこう。
この記事は、
- 『愛していると云ってくれ』の特徴
- 『愛していると云ってくれ』の曲解説&みんなの感想
について書いてます!
中島みゆき『愛していると云ってくれ』
1978年リリースのオリジナルアルバム。
- 異色の朗読曲『「元気ですか」』
- 中島みゆきの初のオリコン1位曲『わかれうた』
- 失恋の定番曲『化粧』
- 実在のお店のマスターがモデルになった『ミルク32』
- 「3年B組金八先生」の挿入歌として流れ話題になった『世情』
を含む全9曲。
【収録曲】
『「元気ですか」』『怜子』『わかれうた』『海鳴り』『化粧』『ミルク32』『あほう鳥』『おまえの家』『世情』
『愛していると云ってくれ』の特徴
年間オリコンチャート8位
1977年のシングル『わかれうた』が週間オリコンチャート1位を獲得し、波に乗ってリリースされた中島みゆき4作目のオリジナルアルバム。
週間オリコンチャート2位を記録し、1982年度年間チャートで8位を記録している。
新境地を開拓
『愛していると云ってくれ』では、それまでにない中島みゆきの顔を見せている。
1曲目の『「元気ですか」』が朗読形式というところから異色である。
泣きながら感情のまま歌う『化粧』、社会派ソングを強烈に打ち出した曲は『世情』が初めてといえる。
それまでにない新しさではあるが、その後の中島みゆきのスタイルを象徴したような1枚である。
ジャケット写真のモチーフはミュージックホール
ジャケット写真は、1933にフランスの写真家ブラッシャイがミュージックホールの舞台裏を撮影した作品「Backstage at the Folies-Bergere」がモチーフになっている。
CDの裏の俯瞰した写真は、アングルや、人の配置、中島みゆきが足を組んでるポーズにいたるまで、完コピされている。
『愛していると云ってくれ』の曲解説&みんなの感想
『「元気ですか」』
⇒『「元気ですか」』(レコチョク試聴あり)
作詞・作曲 中島みゆき
編曲 吉野金次
歌ではない朗読という形で言葉を伝える新たな試みだ。
恋敵の女のもとへ電話をかけ、反応を探るという、ちょっと怖いシチュエーション。
BGMに流れているのは、セザール・フランクのオルガン。
意外にもこの曲、小泉今日子によってカバーされている。
「元気ですか」と
電話をかけました
あの女のところへ 電話をかけました
いやな私です
(『「元気ですか」』より)
中島みゆきの「元気ですか」をはじめて聴いた時はまじで怖かった
— lglgl (@lglglglglglgll) February 9, 2022
中島みゆきの曲の「元気ですか」が曲集に入っているの
これ曲か?と思いつつ毎回聞く— 弧竜 (@satinasi) December 17, 2021
『怜子』
⇒『怜子』(レコチョク試聴あり)
作詞・作曲 中島みゆき
編曲 吉野金次
大好きな友人が、自分の惚れている男とくっついてしまったらどう思うだろうか?
この曲は、そんな難しい三角関係を描いている。
果たして、友人の幸せを素直に喜べるのか?
2019年には、「没後90年記念 岸田劉生展 孤高なる絵画への道」のCM曲に起用された。
ひとの不幸を 祈るようにだけは
なりたくないと願ってきたが
今夜 おまえの幸せぶりが
風に追われる 私の胸に痛すぎる
(『怜子』より)
人の幸せで寂しくなったら、中島みゆきの怜子を聴いて孤独を癒すわ
— ジョナサンジョーンズ (@jonasanjorns) February 11, 2022
久々に中島みゆきが聴きたくなり『愛していると云ってくれ』をかける。『元気ですか』から『怜子』への破壊力が相変わらずすごいな。
— INU (@wanpani) September 10, 2021
『わかれうた』
⇒『わかれうた』(レコチョク試聴あり)
作詞・作曲 中島みゆき
編曲 福井峻 吉野金次
1977年のシングル。
中島みゆきにとって、初の週間オリコンチャートトップ10入り&1位獲得の曲だ。
失恋の歌い手というイメージを世間に植えつけ、良くも悪くも中島みゆき曰く、「看板みたいな曲」なのだ。
平井堅や徳永英明など、男性アーティストが好んでカバーしている。
わかれはいつもついて来る
幸せの後ろをついて来る
それが私のクセなのか
いつも目覚めれば独り
(『わかれうた』より)
中島みゆきの失恋ソングといえば、わかれうたよね( ˙꒳˙ )
— ぴかおり@ピカチュウLOVE (@guragura3) January 12, 2021
失恋ソングランキングに中島みゆきが無い!嘘でしょ⁈どこでアンケートしたの?1曲に選べないから?
わかれうたという直球の曲あるでしょ!— レコスケ (@recosukekun) February 14, 2017
『海鳴り』
⇒『海鳴り』(レコチョク試聴あり)
作詞・作曲 中島みゆき
編曲 吉野金次
物悲しいギターのイントロが寂しい日本海をイメージさせる。
失恋して傷ついた気持ちを預けるにはふさわしい場所だ。
後に、桜田淳子や研ナオコによってもカバーされた。
海鳴りよ 海鳴りよ
今日も また お前と 私が 残ったね
(『海鳴り』より)
夜の散歩、終了。今夜は、北からの風が強いせいか、いつもより波の音がずっと大きく聞こえる。こんな夜は、中島みゆきの「海鳴り」を思い出す。
— るてえる (@lonicela) October 6, 2021
中島みゆきさんの「海鳴り」をはじめて聞いた日、♪時計だけが約束を守る♪という歌詞を聞いて足が止まった。#これは私だけなのか年を重ねたあるあるなのか#中島みゆき #海鳴り
— 昭和ラプソディ (@anokoro123) March 16, 2021
『化粧』
最後の別れのときにこそ、綺麗に思われたい。
そんな女心を泣きながら歌った曲だ。
アルバム曲でありながら人気が高く、小田和正、福山雅治、清水翔太、坂本冬美など、ジャンルを超えたアーティストによってカバーされている。
化粧なんてどうでもいいと思ってきたけれど
今夜死んでもいいから きれいになりたい
こんなことなら あいつを捨てなきゃよかったと
最後の最後に あんたに思われたい
(『化粧』より)
「化粧」すごかった。完全に憑依してた。中島みゆきですらなく、その女性だった。
— トマト (@tomatoyeah) February 13, 2022
中島みゆきの「化粧」って歌を最近よく聴いてるんだけど
「あたしが出した手紙の束を返してよ」
って歌詞がすごい。
「捨ててよ」とか「燃やしてよ」なら分かるけど「返してよ」ってところにこの曲の中の女性像が表れている。— J (@19pien19) February 12, 2022
『ミルク32』
⇒『ミルク32』(レコチョク試聴あり)
作詞・作曲 中島みゆき
編曲 中島みゆき
中島みゆきがデビュー前に通っていた喫茶店「ミルク」とそのマスターがモデルになっている曲。
フラれた愚痴を、黙って聞いてあげるマスターの温もりが感じられる。
後に、満島ひかりがカバーしている。
ねぇ ミルク またふられたわ
忙しそうね そのまま聞いて
ゆらゆら 重ね上げた
お皿と カップの かげから
(『ミルク32』より)
中学生のとき「ミルク32」(中島みゆき)を聴いて32歳がめちゃくちゃ大人に思えたけど、今は32歳ってまだまだぜんぜん若いやん、という印象。
— マツ(許してください) (@matsurara) September 29, 2020
ラジオから、中島みゆきさんの“ミルク32”が流れてきた。台風の音に、ちょっとビビッてたけど、少しだけ落ち着いた。ねぇミルク🎵
— うららか (@uraraka_uraraka) September 30, 2018
『あほう鳥』
⇒『あほう鳥』(レコチョク試聴あり)
作詞・作曲 中島みゆき
編曲 吉野金次
自棄になって踊りまくったりバカ笑いしたりする女。
こんな動的なパターンもあり、中島みゆきの失恋歌はバラエティに富んでいる。
あたしは とても おつむが軽い
あんたは とても 心が軽い
二人並べて よくよく 見れば
どちらも 泣かない あほう鳥
(『あほう鳥』より)
入ったラーメン屋で中島みゆきのあほう鳥が流れてる 哀愁がヤバい
— 田村とるしぃ (@daddy_tamura) April 17, 2012
これだこれだ。家でかかってたもんだから、こんな歌を口ずさむ幼稚園でしたw #nowplaying あほう鳥 – 中島みゆき http://t.co/lPMeqf4R
— Ayaka N (@ayamomocan) March 26, 2012
『おまえの家』
⇒『おまえの家』(レコチョク試聴あり)
作詞・作曲 中島みゆき
編曲 中島みゆき
音楽仲間の家を久々に訪ねてみることにした「あたし」。
以前とは違うのどかな暮らしぶりの中に、音楽を諦めてしまった友人の寂しさが垣間見える。
セリフとト書きのみの構成だが、不思議と人情の機微が感じられる1曲。
ねぇ 昔よく聴いた あいつの新しいレコードがと
わざと 明るく きり出したとき おまえの涙をみる
ギターは やめたんだ 食って いけないもんな と
それきり 火を見ている
(『おまえの家』より)
中島みゆきさんのおまえの家という歌も好き。一回だけライブで聞いたことある。
ギターをメインに使ってる歌だし、ギターのこともよく出てくる。— あらま🌙ことなり (@miara0511) January 28, 2022
久しぶりに中島みゆき聴いてる
おまえの家という曲大好きだなぁ…ちょっと寂しいような優しいような気持ちになりますね— 喫茶もりん (@comfortmorin) January 19, 2022
『世情』
作詞・作曲 中島みゆき
編曲 福井峻 吉野金次
1981年3月20日に放送された「3年B組金八先生」(TBS系)の乱闘シーンで、劇中歌として流れた。
この曲を聴けば、自ずとこのドラマの名シーンが想起されてしまうほど、世の中に与えた衝撃は大きい。
シュプレヒコールの波 通り過ぎてゆく
変わらない夢を 流れに求めて
時の流れを止めて 変わらない夢を
見たがる者たちと 戦うため
(『世情』より)
頭の中で中島みゆきの「世情」がぐるぐると流れ続けている。リリー・フランキーのスナックラジオで何十年ぶりにかけたものを聞いたのだが、その強烈さはちっとも失われていない。「世の中はいつも臆病な猫だから他愛のない嘘をいつもついている」すごい歌詞だ。
— Kono_Nao (@konno_nao) February 5, 2022
僕は中島みゆきさんの世情を聴いて金八を思い出します🥺🍊
— ⊃ょ∪ (@drunking_class0) January 12, 2021
中島みゆきのシングル曲を今すぐ聴きたい!(無料お試し期間実施中!)
中島みゆきのシングル曲はお手持ちのスマホ・パソコン・タブレット端末で今すぐ聴くことができる。
「Amazon Music Unlimited」なら、月額980円(プライム会員は月額780円)で、中島みゆきのシングル曲(カップリング含む)が聴き放題!!
(※1975年版『時代』、映画主題歌バージョン『瞬きもせず』は含まない)
もちろん中島みゆき以外のアーティスト曲も聴くことができる。
その数、9,000万曲以上!!
新規登録の場合、無料お試し期間があるので安心!