夜会

中島みゆき『夜会工場VOL.2』の見どころ&みんなの感想

歯車

2017年に上演された『夜会工場VOL.2』

1989年から始まった中島みゆきのライフワーク「夜会」の名場面をピックアップして再現した、いわば「夜会」の総集編ともいえる「夜会工場」。
その第2弾が、初めて映像化されDVD/Blu-rayに収められた。
特徴から、見どころについて、色々みていこう。

この記事は、

  • 『夜会工場VOL.2』の特徴
  • 『夜会工場VOL.2』の見どころ&みんなの感想

について書いてます!

夢おじ子
夢おじ子
中島みゆきの曲を全て聴いてきたファン歴30年以上の夢おじ子が解説!

中島みゆき『夜会工場VOL.2』

「夜会VOL.19 橋の下のアルカディア」までの「夜会」全19作品の中から、名場面を再現したもう1つの「夜会」DVD/Blu-ray。

『夜会工場VOL.2』の特徴

「夜会工場」は「夜会」のいいとこどり

「夜会」は、中島みゆきが言葉の実験劇場として1989年から取り組んできたライフワークである。
これらの名シーンを、「夜会工場」と銘打った舞台で再現している。
中島みゆきは、この「夜会工場」のことを「「夜会」のいいとこどり」と捉えている。

東京でしか上演されない「夜会」に、なかなか足を運ぶことができない地方の人たちに観てもらえるように、「こっちから持って回ろうか」と思ったのが、「夜会工場」の発端だ。
2013年の「夜会工場」第1弾は、東京、名古屋、大阪、福岡の4都市で開催された。

報知スポーツのインタビューでは、「夜会工場」について以下のように答えている。

「溶鉱炉に溶かしてさらに次のものを作るぞってこと。自分の中の次世代への練り直しですかね」

第1弾が好評を博し、その後、2017年には第2弾「夜会工場VOL.2」が開催された。
こちらは、東京bunkamuraオーチャードホールで上演された映像が、DVD/Blu-rayでリリースされている。

細かいところまで再現

「夜会工場VOL.2」は、1989年の「夜会」から2017年の「夜会VOL.19 橋の下のアルカディア」までを横断する形で、名シーンが再現されている
歌だけでなく、セリフもそのままシーンごと切り取り、衣装や小道具、セットに至るまで、当時に極力似せているのだ。

未映像化だった「ウィンター・ガーデン」も再現

「夜会」の中で、映像化されていなかった「夜会VOL.11 ウィンター・ガーデン」「夜会VOL.12 ウィンター・ガーデン」のシーンも再現。
カシワの木の訳を演じた狂言師による朗読は、普段はバックコーラスを務める宮下文一が務めている。

2003年のDVD『夜会の軌跡 1989~2002』には、断片的に「夜会VOL.12 ウィンター・ガーデン」の映像が収録されている。

共演者も集結

「夜会工場VOL.2」は各「夜会」を彩った共演者たちが多く出演している。
香坂千晶、植野葉子、中村中、石田匠etc.

中島みゆきの役も、一部、彼らが演じている。
例えば、「夜会VOL.6 シャングリラ」の中の中島みゆき扮するメイは、石田匠が演じている。
「夜会1990」で中島みゆきが演じたOLの役は、中村中が務め、歌もセリフもそのまま再現されている。

中島みゆきによるMC

「夜会工場」は、シーンとシーンの合間に中島みゆきのMCが入り、客席に語りかけるように、各々の名シーンを解説する。

セットリスト

『夜会工場VOL.2』では、以下の曲が歌われている。

『泣きたい夜』『Maybe』『LA-LA-LA』『熱病』『最悪』『EAST ASIA』『船を出すのなら九月』『南三条』『羊の言葉』『愛から遠く離れて』『谷地眼(やちまなこ)』『傷』『朱色の花を抱きしめて』『陽紡ぎ唄』『帰れない者たちへ』『フォーチュン・クッキー』『我が祖国は風の彼方』『百九番目の除夜の鐘』『海に絵を描く』『彼と私と、もう1人』『ばりほれとんぜ』『1人で生まれて来たのだから』『すあまの約束』『袋のネズミ』『毎時(まいじ)200ミリ』『思い出させてあげる』『旅人よ我に帰れ(幸せになりなさい)』『あなたの言葉がわからない』『産声』

『夜会工場VOL.2』の見どころ

『谷地眼(やちまなこ)』

「夜会VOL.11 ウィンター・ガーデン」「夜会VOL.12 ウィンター・ガーデン」で披露された朗読詩。
この回の「夜会」は、DVD/Blu-ray化されていないだけに、貴重な映像だ。
上演を観たことのない人にも、物語の世界観を肌で感じられることだろう。
他にも、「ウィンター・ガーデン」を彩った『傷』『朱色の花を抱きしめて』『陽紡ぎ唄』もシーンごと再現されている。

『産声』

「夜会工場」のために作られたテーマ曲。
「夜会」から生まれた多くの楽曲は、赤ん坊と同じように産声をあげるという中島みゆきらしい視点を与えている。

忘れてきたもの何かある
捨て去ってきたもの何かある
どれも都合(たやす)良く消え去りはしない
どれも都合(たやす)良く呼び戻せるはずもなくて
(『産声』より)

⇒『産声』の記事はコチラ

『夜会工場VOL.2』のみんなの感想

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