2000年にリリースされた中島みゆきのMV(PV)集『THE FILM of Nakajima Miyuki』
1999年以前に撮影されたMV(PV)を収録した全11曲。
それぞれの内容や、撮影の裏話などを織り交ぜながら紹介していこう。
この記事は、
- 『THE FILM of Nakajima Miyuki』MV(PV)の内容
- 『THE FILM of Nakajima Miyuki』MV(PV)の撮影裏話
について書いてます!
中島みゆき『THE FILM of Nakajima Miyuki』
『THE FILM of Nakajima Miyuki』
2000年リリースのPV集DVD。
【収録曲】
『トーキョー迷子』『夜を往け』『見返り美人』『黄砂に吹かれて』『おだやかな時代』『浅い眠り』『空と君のあいだに』『旅人のうた(2nd Version)』『たかが愛』『二隻の舟』『竹の歌』
『THE FILM of Nakajima Miyuki』の特徴
1991年リリースの『A FILM of Nakajima Miyuki』と1997年リリースの『FILM of Nakajima Miyuki II』を1つのDVDに収めたMV(PV)集。
新たに『竹の歌』のMVも加えた、全11曲の豪華版だ。
収録曲
『トーキョー迷子』
1991年のシングル曲。
東京のあちこちでロケが行われ、本人曰く骨が折れた撮影だったという。
5年かければ 人は貌だちも変わる
ましてや男ましてや他人 今日もトーキョー迷子
(『トーキョー迷子』より)
この曲の5年以上男を待ち続ける主人公を映像で描き出しており、時間の経過を表現するのに撮影にはずいぶん時間がかかった。
長時間のメイクには耐えられない中島みゆきの肌は、案の定、悲鳴を上げ、かぶれてしまったという。
シングルのジャケットのように、サングラス姿の中島みゆきが東京を彷徨うストーリーだ。
国領の駅の列車接近メロディーが太陽にほえろ!と西部警察に替わったらしいね
京王は他の鉄道会社と比べてこういうとこに寛容だよね
みゆきさんの『トーキョー迷子』のPV撮影のために夜中に列車走らせたりなんてこともあったし#京王#国領駅#トーキョー迷子— Aeolian Harp (@bako_0909) February 23, 2021
あ~90年代前半の都会の映像って胸がキュンキュンする。だからみゆきさんのPV集も古い曲はそう。トーキョー迷子とかイイ
— う←2m→さ←2m→ぎ (@ri5mi2) June 3, 2017
『夜を往け』
1990年のアルバム『夜を往け』の収録曲。
フェンス越しに歌う中島みゆきの姿は、ハードボイルドな印象を受ける。
こちらのMVでは、中島みゆきと並行して夜の車道をツーリングする2人の若い男のストーリが展開される。
歌詞に出てくるヒッチハイクする主人公をどことなく感じさせる。
闇の中、フェンスの向こうで歌う中島みゆきは、まるで囚われの身のようだが、ラストは朝日に照らされた笑顔を見せてくれる。
追いつけないスピードで走り去るワゴンの窓に
憧れもチャンスも載っていたような気がした
(『夜を往け』より)
昨夜からずっと、中島みゆきの「夜を往け」を聴いてる。情念のボーカルに耳を奪われがちだが、バンドサウンドやアレンジメントも実に素晴らしい名作や思います。
— ホロウ・シカエルボク (@shikaeruboku) July 21, 2020
「夜を往け」がほんと名曲”追いつけないスピードで走り去るワゴンの窓に 憧れもチャンスも載っていたような気がした あれ以来眠れない”で始まっといて一気に疾走感ある曲になるの最高でしょ。 / “中島みゆき『ファイト!』の歌詞を知り慄く人たち – Togetter” https://t.co/EtOgbGcsjU
— Kousyou (@kousyou) March 14, 2020
『見返り美人』
曲は、1991年のシングル『トーキョー迷子』のB面曲に収録されたバージョン。
1986年のシングル版のために作られたMV映像に、「横顔のアングルで歌う中島みゆき」と、「梯子を登る中島みゆき」のシーンが新たに加えられた。
MVは、以下のようなストーリー仕立てとなっている。
- ドレス姿で夜の街を走る裸足の中島みゆき。
- 恋人との蜜月の回想シーン。
- その恋人とは破局したらしく、虚ろな気持ちで街をふらつく。
- ヤケになって夜のディスコで男を引っかける。
- そこで、かつての恋人が他の女と仲睦まじげにする姿を目撃してしまう。
- さらにヤケになった中島みゆきは、壁をよじ登る。
ニューヨークで撮影されたため、エキストラや恋人役には、現地のアメリカ人が起用されている。
ちなみに、この恋人役は、何人かの候補から中島みゆきが選んだ。
アヴェ・マリアでも 呟きながら
私 別人 変わってあげる
見まごうばかり 変わってあげる
(『見返り美人』より)
見返り美人/#中島みゆき
最高16位/売上4万
まだ珍しかったPVも製作された曲。
ユーミンも既にPVに着目していた中で、みゆき先生もNYで撮影したりと力を入れてました。— ゆう(音楽全般・スポーツ) (@ayuayu1987) March 7, 2022
当時「動く中島みゆき」を見たことがなかったので、見返り美人のPVを見た時の衝撃は今でも覚えている。みゆきさんが走ってる、橋を登っている、酒飲んでる、顔小さい、髪長い、男と絡んで(!)いる…。
— じょみまん (@jomiman300go) May 18, 2013
『黄砂に吹かれて』
1989年に中島みゆきの作詞で工藤静香に提供された曲。
後に、1989年のアルバム『回帰熱』でセルフカバーされた。
黄砂に吹かれて彷徨(さまよ)う旅は
地下を深く流れる 澄んだ水に似ている
終わりのない旅
(『黄砂に吹かれて』より)
歌詞からイメージされるような広大な草原を、馬に跨って旅をする中島みゆき。
時折、モンゴル衣装の人々が映し出されるが、ロケ地はモンゴルではなく中国のハイラル区。
モンゴル族が多く暮らしている土地だ。
このPV観たらイヤな黄砂も少しは許せるかも・・・ : 中島みゆき – 黄砂に吹かれて [PV]: http://t.co/3fV4szoV @youtubeさんから
— byson1 (@byson1) April 25, 2012
みゆきさん馬に乗れるのですね! 中島みゆき – 黄砂に吹かれて [PV]: http://t.co/fsTSl8xZ @youtubeさんから
— 鶴八 (@turuhati0728) May 11, 2012
『おだやかな時代』
1991年のアルバム『歌でしか言えない』の収録曲。
MV撮影のメイキングを見ているようなタッチで描かれている。
大勢のコーラスの中で手を叩き床を踏み鳴らし歌うシーンは印象的。
当初はプロのコーラスを雇う予定であったが、湾岸戦争の関係で、手配できなかった。
中島みゆき曰く、頭数を揃えるためにマネージャーまで駆り出され、非常に手づくり感のある仕上がりになったとのこと。
毎日Broken my heart 声もたてずに
毎日Broken my heart 傷ついていた
(『おだやかな時代』より)
「おだやかな時代」のPVは、CDより先のお披露目だったな、なんて思い出したりしてw #懐かしい #中島みゆき #もっとみゆきと深い仲
— 藤巻だもの (@fujizen602) April 11, 2015
中島みゆきライヴを最初から見る。「おだやかな時代」PVは当時友人から借りて見たな。この頃は4:3画面だったねぇ。
— 蓬ガレージ(ワクチン3回目待ち) (@kara_yomogi) April 2, 2017
『浅い眠り』
1992年のドラマ「親愛なる者へ」(フジテレビ系)の主題歌。
この曲をリリースした1992年の暮れ、音楽番組「FNS歌謡祭」(フジテレビ系)で、中島みゆきが録画出演。
「夜会」の公演中で、生放送で歌うことができず、予め撮影されたこのMVがオンエアされたのだ。
裸で横たわる女性の壁画をバックに歌う中島みゆき。
黒いシックなドレス姿、砂上の椅子、どれを取ってもクールな世界観を演出している。
恋しさはこわれもの
切なさはこわれもの
他人じゃないなら なおさら なおさら
(『浅い眠り』より)
中島みゆきは浅い眠り(’92)のMVでなんて妖艶な人だろうって思ったのが認識した最初
— 鉄騎坊主 (@TBPriest) May 25, 2020
BSで中島みゆき特番やってるんだけど、高校生の時にちょっと派手な模様の壁があると、そこに手を当てたり身をよじったりして浅い眠りごっこしていたの思い出した
— ますみゆたか (@masumiyutaka) March 7, 2021
『空と君のあいだに』
1994年のドラマ「家なき子」(日本テレビ系)の主題歌。
146万枚という中島みゆき最大のセールスを記録したヒット曲。
空と君とのあいだには
今日も冷たい雨が降る
君が笑ってくれるなら
僕は悪にでもなる
(『空と君のあいだに』より)
ドラマに登場する犬の視点で書かれたこの曲に倣って、このMVもまた犬視点だ。
生まれたばかりの小犬が、これから飼い主になる中島みゆきのいる場所へ辿り着くまでのロードムービー的な内容。
中島みゆきの『空と君とのあいだには』はガチ名曲だと思うし、PVの犬は可愛い。
— 夏生@お休み中 (@natuki_maeda) October 15, 2021
中島みゆきの、空と君のあいだにって、家なき子のワンちゃん目線で描いた曲なのね!!!!
だから、PV犬目線なんだ!!
あーすっきり!— kiitos (@yamamotoyr) May 30, 2020
『旅人のうた』
1995年のドラマ「家なき子2」(日本テレビ系)の主題歌。
こちらのMVでは、1996年のアルバム『パラダイス・カフェ』に収録されたバージョンが用いられている。
海に浮かぶアンモナイトを抱きしめるなど、自然と一体化した中島みゆき。
ロケ地は、沖縄県のはいむるぶしというリゾート施設。
連続テレビ小説「ちゅらさん」(NHK)の舞台にもなったところだ。
あの日々は消えても
まだ夢は消えない
君よ歌ってくれ 僕に歌ってくれ
忘れない 忘れない
ものもここにあるよと
(『旅人のうた』より)
中島みゆき「旅人のうた<2nd version>」を聴いている。有名曲のアルバムバージョンなんだけれど、これほど山下達郎の「アレンジが曲の耐用年数を決める」という言葉の説得力を感じる曲はない。ほぼ同時期に作られた曲でありながら、シングル版より断然いい≒時代を感じない
— 機動妖怪ガシャキーン (@proser13) December 21, 2013
とりあえず、でかい声で中島みゆきの旅人のうたを歌えば大体のストレスは飛ぶ
— 高見の郷@あべ (@FeCO3Abe) March 5, 2022
『たかが愛』
1996年のドラマ「はみだし刑事情熱系」(テレビ朝日系)の主題歌。
中島みゆきが歌っている廃墟は、沖縄県に置き去りにされた建設半ばのホテル。
過去の恋を振り返るこの曲と非常にマッチしたロケーションである。
何故にたかが愛に
迷いそしてたかが
愛に立ちどまらされても
捨ててしまえないものがまだあるの
(『たかが愛』より)
中城城そばの某廃墟ホテル、中島みゆきさんが歌のプロモーションビデオの撮影に使ったらしい。その当時はまだ入れたんだろうか。1996年。歌のタイトルは「たかが愛」。
— くり からん (@imeyun_kana) June 15, 2015
中島みゆきは「たかが愛」がよい。なにがよいってプロモーションビデオがよい。歌もよい。
— み・うらくら・き (@miurakuraki) April 16, 2011
『二隻の舟』
中島みゆきのライフワークである言葉の実験劇場「夜会」のテーマ曲。
このMVには、1995年のアルバム『10 WINGS』に収録されたバージョンが用いられている。
これまでの「夜会」のダイジェスト版映像となっている。
こちらのMVは、1995年に、渋谷東急東横店の6階特設会場で開催された「夜会展」のために制作された。
おまえとわたしはたとえば二隻の舟
暗い海を渡ってゆくひとつひとつの舟
(『二隻の舟』より)
中島みゆきさんの「二隻の舟」、初めて『夜会』で聴いたときの衝撃を確かめるために、DVDで観直したくなりました。
曲自体は1995年のアルバム『10 WINGS』に収録されたバージョンとなっているらしい。同年に開催された「夜会展」のために制作された。
— 佐藤 “ゴウかいせついん” 剛(sato go) (@gosan5553) July 13, 2021
多分人生で1番聴いている曲は中島みゆきの「二隻の舟」この曲を最初にラジオで耳にした時の衝撃は忘れられない。この曲には2つのバージョンがあるけど僕はやはり最初に聞いたピアノバージョンが好き。楽しい時も悲しい時もいつもこの曲が側にいた。ずっと聴き続けていくんだろうな。
— モラくん (@morakun3) July 21, 2020
『竹の歌』
「夜会VOL.7 2/2」のために書き下ろされ、1999年のアルバム『日-WINGS』に収録された曲。
これ以前のMV集には収録されていない、初出のMV。
大自然の中で、中島みゆきが写真のフリップを紙芝居のごとくめくっていく。
月の日 火の日 水の日 木の日
金に踊って 土と日に還る
(『竹の歌』より)
中島みゆきは竹の歌だけなんでか好きだわ。
— myam (@myamako) February 23, 2021
中島みゆきを父親が聞いていて、竹の歌というやつをいたく気に入っていたことは覚えている #peing #質問箱 https://t.co/Ph0hLS36oa
— 摩居@きゃたぴふぃりあ (@010Caterpie) September 1, 2019
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(※1975年版『時代』、映画主題歌バージョン『瞬きもせず』は含まない)
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