2020年10月7日、誤嚥性肺炎のためこの世を去った作曲家・筒美京平。
シンガーソングライターの中島みゆきにとって無縁の存在と思いきや、これまで何度かタッグを組んでいた。
筒美京平とは?
1940年5月28日、東京都生まれ。
青山学院大学経済学部を卒業後、1963年に日本グラモフォンへ入社し、洋楽担当ディレクターとして勤務する傍ら、すぎやまこういちのもとで作曲・編曲を学ぶ。
1996年、『黄色いレモン』で作曲家デビューし、その後、『ブルー・ライト・ヨコハマ』(歌:いしだあゆみ)、『また逢う日まで』(歌:尾崎紀世彦)、『木綿のハンカチーフ』(歌:太田裕美)、『魅せられて』(歌:ジュディ・オング)など、数々のヒット曲を生み出し、歌謡界に大きく貢献した作曲家の1人だ。
中島みゆきとのタッグ作品
『美貌の都』
筒美京平とのタッグは、1983年に郷ひろみに提供した『美貌の都』が初めてだ。
「美貌の都」というタイトルが先にあって、それに合せる形で詞が作られたという。
作詞を担当した中島みゆき曰く、
「「美貌」なんて自分が決して使わないコトバ」
なんだそう。
B面の曲『SCENE 21. 祭り街』も中島みゆき&筒美京平タッグ作品。
郷ひろみはこの曲で史上6人目のシングル売り上げ1000万枚越え。
♪美貌の都 中島みゆき[radiko.jp]クリス松村の「いい音楽あります。」 | ラジオ日本 | 2017/05/28/日 | 20:00-21:00 #jorf https://t.co/Vh2jsuu2TH— HIRO (@36jikan) May 31, 2017
歌詞
「芝居ばかりが 明るい」
「言葉ばかりが 明るい」
この国(日本?)が明るさに満ち溢れている、とサビの冒頭は歌うが、
「振り向いてみれば
人はみな 泣き笑顔」
うわべと心の中のギャップを鋭く突いている。
『御色なおし』
1985年に発売されたアルバム『御色なおし』に、『美貌の都』がセルフカバーされ収録されている。
編曲は後藤次利。
『おかえりなさい』に続くセルフカバーアルバム第2弾。
研ナオコに提供した『かもめはかもめ』、松坂慶子に提供した『海と宝石』など、全9曲の提供曲が中島みゆきの歌によって新たに命を吹き込まれた。
「美貌の都」は中島みゆきがカバーしたバージョンのほうが個人的には好き。編曲は後藤次利。 RT @purissima_BHB: 郷ひろみ1983年の「比呂魅卿の犯罪」を。(中略)「美貌の都」(中島みゆき/筒美京平)がワールドを象徴して。美しい世界。
— 巷水 (@madr_s_9012) February 23, 2013

『肩幅の未来』
1989年に長山洋子に提供した曲『肩幅の未来』。
演歌歌手のイメージが強い長山洋子だが、1984年のデビューから1990年まではアイドルとして活動していた。
この曲は、アイドル期の終盤に出されたシングル曲。
歌謡曲の色彩が強く、どことなく演歌の雰囲気も漂うこの曲はその後の演歌歌手をスタートさせる布石とも思わせる。
幼い頃に民謡教室や三味線を習っていてもともとは演歌歌手としてデビューする予定だったそう。
この頃にはもう下地がすっかり出来上がっていたのだ。
B面の曲『な・ま・い・き』も中島みゆき&筒美京平タッグ作品。
志村けんさんが言ってたみゆき関連で覚えてるのは、長山洋子さんがだいじょぶだぁかな。に出演して歌う時、タイトルが肩幅の未来って聞いて、肩幅に未来なんてあるかって突っ込んでた事🤣 全員集合もカトちゃんケンちゃんテレビも大好きだったなぁ😭
— ふみゆき (@miyuki0223_) March 30, 2020
歌詞
拾ったラジカセのスイッチを入れると、
「ノイズだらけのFM 痛い曲が流れ出た」
曲をきっかけに昔の男を思い出す。
「肩幅の未来」
とは、男の背中のこと。
後ろ姿に未来を夢見ていたのだが、
「いちずにあなたの背中しか」
「見ない自分が怖かった」
と、心許なさをも感じていたのだった。
『回帰熱』
1989年に発売されたアルバム『回帰熱』に、『肩幅の未来』がセルフカバーされ収録されている。
編曲は瀬尾一三。
『御色なおし』に続くセルフカバーアルバム第2弾。
工藤静香に提供した『黄砂に吹かれて』や柏原芳恵に提供した『春なのに』など、中島みゆきの歌によってリメイクされた。
中島みゆきさんのお歌の肩幅の未来なるお歌は聴いているのは心持ちよく感じてとても素敵のお歌ですが歌詞の中身の深い意味するものは何なのか意味が分からなくて今がありますが狭い中の恋人見つけには本当の素敵な男性に巡り合うのは限界あるそういうような理解が今の感じですどなたさまか解説please.
— 渡邉 たかし (@mstmusashi2531) August 5, 2020
『兆しのシーズン』
1993年に発売された中島みゆきのシングル『ジェラシー・ジェラシー』。
そのB面に収録されているのが筒美京平の作曲による『兆しのシーズン』。
こちらは、もともとは他アーティストに提供する予定の曲だったが、立ち消えになり、中島みゆきが歌うことになった。
編曲は瀬尾一三。
中島みゆきなら兆しのシーズンがいいんだよね。心が傾いていく様がありありとわかる切なくていい歌なんだよね。
— 麒麟 (@1616qilin) May 7, 2014
歌詞
夢の中に「貴方」が出てきて、自分が恋に落ちていることにようやく気付くという歌。
恋に踏み込み始めた、まさに「兆し」の状態。
夢に出てきたことを理由に会いにゆけないわ、と、臆病になっている気持ちの揺れ動きを描いている。
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