中島みゆき『LADY JANE』は実在のお店がモデル

ジャズバー

2015年11月11日に発売された41作目のアルバムに収録されている
『LADY JANE』
についてみていこう。

中島みゆき『LADY JANE』

 

『LADY JANE』(レコチョク試聴あり)

作詞・作曲 中島みゆき
編曲 瀬尾一三

収録アルバム

『組曲 (Suite)』

『組曲 (Suite)』(レコチョク試聴あり)

2015年11月11日に発売された41作目のオリジナルアルバム。

中島みゆきのジャケ写など撮ってきた田村仁をモデルにした『ライカM4』や、BSジャパン「日経プラス10」エンディングテーマ『空がある限り』などを含む全10曲。

『LADY JANE』は10曲目に収録されていてアルバムのラストを飾っている。

「LADY JANE」は実在のお店がモデル

「LADY JANE」は下北沢に実在する1975年創業のジャズバーで中島みゆきも行きつけのお店である。

他にも、松田優作原田芳雄リリー・フランキー桃井かおりなど著名人が多く通う有名店なのだ。

この店のマスターである大木雄高「下北沢祝祭行」という本を出版していて、その中に、中島みゆきが来店してきたことのことが書かれている。

敗戦五十年の或る日の『ファイト!』」という見出しにある通り、終戦50年目を迎えた1995年に来店した日のことがそこには描かれていた。

ちょうど「LADY JANE」の20周年記念パーティーを2月3日に控えていた矢先に阪神・淡路大震災の大惨事が起こり、パーティーと予定していた本の出版もろとも危ぶまれていた頃だった。

大震災から4日後に、出先から「LADY JANE」へ電話をかけた大木は、店員から「中島みゆきさんが来ています」と知らされる。

その時、中島みゆきは1人テーブル席の方に座っていて、その店員曰く、「凄いバリアーがあって……」と人を寄せつけないオーラを放っていたようだ。

電話を切った大木は急いで店へ駆けつけ、「座っていいですか?」と中島みゆきと向かい合わせに座って、いっしょに飲んだという。

そのとき中島みゆきが飲んでいたのはバラライカだったそうな。

大木によると、べつに中島みゆきは大木を励ましにきたワケではなかったというが、朝の6時まで過ごした時間は大木にとって癒しだったようだ。

また、その後、4月15日に大木が足を運んだ中島みゆきのコンサートについては、『ファイト!』を聴き、「解明不能の涙は溢れ、横浜アリーナのホールが消えていった」と書かれており、曲にも励まされている。

中島みゆきはそれよりも前に来店していて、例えば1988年の春、ベルリンの前衛ギタリスト、ハンス・ライヒェルのライブが行われていた時にも1人で来店していて、それより前になると、常連客の甲斐よしひろに連れられてやって来たこと、本には書かれている。

甲斐よしひろとたまたまそこに居合わせていた作家の北方謙三が泥酔してるなか、中島みゆきは、「テーブルにIWハーパーとスゥイートベルモットのボトルを注文して、カクテル、マンハッタンのベースとなる二種を自分で調合して自分で飲み始めた」そうな。

中島みゆきは酒に強いらしい。

『LADY JANE』の歌詞には、

「歩いて帰れる程度のお酒を作ってね」

とあるが、それには及ばず、中島みゆきはどんなに飲んでもしっかり帰れる足取りなのだ。

大木は、飲んで帰っていく中島みゆきをこう描写している。

「酒豪らしき彼女は、赤いマントを翻しつつ朝ぼらけの中を駆けていった」

朝の6時まで飲んでも、「駆けて」いけるほどアルコール耐性には強いとみえる。

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著作権で大わらわ

産経ニュースのインタビューの中で中島みゆきは『LADY JANE』の店名の使用許可を店に求めたのがだいぶ遅れたと語っている。

著作権の担当者はてっきり中島みゆきがすでに店側からOKをもらっていると思っていたが、中島みゆきは打診なに1つしていなかった。

同じアルバムに収録されている『ライカM4』も商品名がタイトルになっており、すでに音をつくっている段階で、この2曲の著作権問題が浮上し、事務所が慌ててメーカーや店の方へ問い合わせの電話を入れたのだそう。

中島みゆきはこの2曲が入っているアルバム『組曲 (Suite)』について「割とリアリズムかもしれない」と語っている。

明日の芝居のポスターが古びているワケ

『LADY JANE』の歌詞にある

「LADY JANE 昔の映画より
 LADY JANE 明日(あした)の芝居のポスターが 何故(なぜ)か古びている」

下北沢の「LADY JANE」の表の窓にはぎっしりと芝居のポスターが貼られてある。

昔の映画より古びて見えるのは、日に晒され、色褪せているからだろう。

歌詞解釈

中島みゆきはこれまでも行きつけの店を歌にしたことがたびたびあった。

『ミルク32』『店の名はライフ』がその例だ。

これらの曲と同様、『LADY JANE』は店のマスターや店内の風景、客の描写を活き活きと描き、独特の世界観を構築している。

「古い看板が合います 色もない文字です」

「愛を伝えようとする二人連れが ただジャズを聴いている
 愛が底をついた二人連れも ただ聴いている」

「LADY JANE 脛(すね)に傷ありそうな
 LADY JANE マスターはいつも怒ってる 何かを怒ってる」

改めて思うことは、中島みゆきの通う店はクセが強い。

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『LADY JANE』のみんなの感想

『LADY JANE』はこんな時に聴こう

下北沢の「LADY JANE」を訪れた際は『LADY JANE』を歌いながら入店しよう。

マスターから中島みゆきの話を訊けるかもよ。

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中島みゆきが好きで、人よりちょっと詳しいだけが取り柄の人間やってます。