中島みゆき『ミルク32』の裏話【試聴あり】|歌詞に出てくる実在の喫茶店

1978年の中島みゆきのアルバム曲『ミルク32』

この曲に登場する喫茶店は、アマチュア時代に中島みゆきが通い続けていた実在の店がモデルになっている。
曲の背景を探っていくと、中島みゆきがどんなアマチュア時代を過ごしていたかが見えてくる。

この記事は、

  • 『ミルク32』に登場するマスターは実在した
  • 中島みゆきとマスターの関係
  • 『ミルク32』の歌詞は事実と少し違う

について書いてます!

夢おじ子
夢おじ子
中島みゆきの曲を全て聴いてきたファン歴30年以上の夢おじ子が解説!

中島みゆき『ミルク32』


作詞・作曲 中島みゆき

編曲 中島みゆき

「ミルク32」は喫茶店のマスターだった

『ミルク32』に登場する「ミルク」というマスターは実在する。
札幌の東区にある喫茶店「コーヒーハウス ミルク」
この店のマスターである前田重和が、その人である。

マスターと中島みゆきの出会い

子供の頃から音楽が好きで、中学・高校では合唱部に所属していたというマスターの前田重和
高校2年の頃にアメリカンフォークにハマり、その流れで大学時代に北海道大学のフォーク研究会へ入る。
そこにいたのが、中島みゆきだったのだ。

中島みゆきとユニットを組んでいた

マスターの前田重和は、そのフォーク研究会で中島みゆきや宮越陽一とグループを組んで音楽活動をしていた。
当時、この宮越陽一という男と中島みゆきは、人気を二分にするほどの勢いがあったという。

宮越陽一

1976年から東京でコーヒー修行を積み、1985年にカフェを創業。
現在、北海道を中心として展開するコーヒー専門店チェーン「宮越屋珈琲」の社長である。

中島みゆきが足繁く通った店

前田重和が喫茶店を始めるきっかけは、中島みゆきだったかもしれない。

北海道大学のフォーク研究会で、初めて中島みゆきの歌を聴いた前田は衝撃を受けた。
「こういう人間を世に送り出す手助けをしなくては!」
大学卒業後、前田は、ライブハウスを兼ねた喫茶店「コーヒーハウス ミルク」をオープンしたのである。

当時、喫茶店の2階は、音楽の練習スペースになっていて、中島みゆきは足繁くそこへ通い詰めていた。
中島みゆきが練習の傍ら好んでよく飲んでいたのはミルクならずホットココアだったという。

「コーヒーハウス ミルク」には、アマチュア時代の大黒摩季も訪ねていたそうな。
大黒摩季は、中島みゆきと同じ北海道札幌市生まれで、当時藤女子高校に通う学生であった。

歌詞は事実と少し違う

『ミルク32』に登場するマスターは前田重和がモデルである。
だが、歌詞に描かれているマスターは実際とは少し違うらしい。
「さっぽろグラフィティー」の著書である和田由美の取材で、前田自身がその相違点について述べている。

「32」ではない

まず前田が指摘する点は以下の歌詞。

ミルク もう 32
あたしたちずっと このままね
(『ミルク32』より)

この「32」というのはミルクことマスターの年齢のことであるが、前田曰く、この曲がリリースされた当時はまだ30だったとのこと。

飛ばしてない

次に前田が指摘する点は以下の歌詞。

ねぇ ミルク またふられたわ
ちょっと 飛ばさないでよ この服高いんだから
(『ミルク32』より)

食器を洗うマスターの不器用さを描写したくだりだが、前田曰く、「飛ばしていない」とこの件も否定している。

デビュー後も通い続けた中島みゆき

デビューした後も、中島みゆきはたまに「コーヒーハウス ミルク」を顔を覗かせていた。
和田由美の取材によると、中島みゆきが北海道の厚生年金会館でコンサートをこなした後は、いつもこの店へ立ち寄っていたようだ。

デモテープがそのまま使われた

1975年5月8日放送の「FM25時・気まぐれ飛行船」(FM東京)にゲスト出演した中島みゆきは『ミルク32』の制作裏話を語っている。
実は、『ミルク32』は、レコーディングに録ったものではなく、試作用に作られたデモテープがそのままアルバムへ収録された。
同じアルバムに収録されている『「元気ですか」』もまたデモテープが採用されている。

⇒『「元気ですか」』の記事はコチラ

『ミルク32』はこんな曲

立ち寄った喫茶店のマスターにフラれた愚痴を聞いてもらう女。
何も語らずただ聞き役に徹するマスターが味わい深く描かれている。

ねぇ ミルク 悪いわね
ふられた時ばかり現われて
笑ってるの 怒ってるの
そんなに 無口だったかしらね
(『ミルク32』より)

『ミルク32』のみんなの感想

満島ひかりがカバー

2015年11月23日、11月29日、大阪と東京で開催された「中島みゆきRESPECT LIVE『歌縁』(うたえにし)」に満島ひかりが出演。
『ミルク32』を歌っている。

数ある中島みゆきの楽曲の中から、この曲を選んだ理由は、満島曰く、等身大の自分を込めることができると思ったから。
この頃、バーでお酒を飲むようになった満島にとって、歌の中の主人公に自分を投影しやすかったようだ。

「あ、これ劇中劇みたいにしたら歌えるかなって」
この言葉通り、ステージ上の満島は、マスターと会話しているように歌っている。
時折、笑ったり、浮かない顔になったり、表情を変えていく様子は、まるで1つの劇を観ているかのようだ。

本人映像

『夜会1990』

1990年上演。初めて映像化された「夜会」作品。
様々なシチュエーションの中の様々な女の孤独にスポットライトが当てられている。
マスターに語り掛けるように歌われる『ミルク32』は、歌の世界そのままを再現しているかのようだ。

『ミルク32』をフルで聴く方法

単品購入

⇒『ミルク32』(レコチョク試聴あり)

収録アルバム

『愛していると云ってくれ』

1978年リリースのオリジナルアルバム。

  • 異色の朗読曲『「元気ですか」』
  • 中島みゆきの初のオリコン1位曲『わかれうた』
  • 失恋の定番曲『化粧』
  • 実在のお店のマスターがモデルになった『ミルク32』
  • 「3年B組金八先生」の挿入歌として流れ話題になった『世情』

を含む全9曲。

【収録曲】
『「元気ですか」』『怜子』『わかれうた』『海鳴り』『化粧』『ミルク32』『あほう鳥』『おまえの家』『世情』

⇒レコチョクで購入(試聴あり)

⇒『愛していると云ってくれ』の曲解説&みんなの感想

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