中島みゆきがこれまでに出したシングル曲の中でオリコン週間シングルチャートにベスト10入りした曲を集めてみたぞ。
1970年代~2010年代まで、実に半世紀に渡ってシングル曲がオリコン10内にチャートインしている中島みゆき。
世代ごとにトップ10入りした曲を紹介しよう。
1970年代
『わかれうた』
1977年9月10日に発売された5枚目のシングル『わかれうた』。
中島みゆき初のトップ10入り曲で、1位を記録した曲。
累計76万枚を売り上げている。
前年1976年に中島みゆきが研ナオコに提供した曲『あばよ』が週間オリコン1位のヒットを飛ばしているので、こちらを中島みゆきの初ヒット曲と捉える見方もできる。
ちなみに、名曲『時代』はこの『わかれうた』より前にシングル発売されたものだが最高位14位とトップ10入りには届かなかった。

1980年代
『ひとり上手』
1980年10月21日に発売された9枚目のシングル『ひとり上手』。
最高位6位。
ベストアルバム『大吟醸』にも収録されている曲で累計44万枚を売り上げている。
中国ではフェイ・ウォンやテレサ・テンなど多くのアーティストにカバーされている。

『悪女』
1981年10月21日に発売された11作目のシングル『悪女』。
1980年代で最も売れた中島みゆきの曲で、1位を獲得している。
累計83万枚を売り上げている。
また、この曲を収めたアルバム『寒水魚』も週間1位、さらには1982年度年間1位を獲得するなど、飛ぶ鳥を落とす勢いの中島みゆきだった。

『誘惑』
1982年4月5日に発売された12作目のシングル『誘惑』。
『悪女』でヒットを飛ばした中島みゆきの快進撃はしばらく続く。
最高位2位。
累計販売数43万枚。
明らかにヒット曲なのだがオリジナルアルバムには収録されなかった。
1980年代に出したベストアルバムには収録されたものの、今はそれも廃盤。
その後、『大吟醸』以降のベストアルバムにも収められなかった。
なんとも露出度の低い曲。
「あなた鍵を置いて」「私髪を解いて」
対句や押韻という技法をふんだんに取り入れてるのは、その後、国語審議会入りする布石か?
中島みゆきは平成10年から平成12年まで第22期国語審議会委員を務めている。
中島みゆきは、敬語を中心とする言葉遣いの問題を扱う委員会に所属した。
『横恋慕』
1982年9月21日に発売された13枚目のシングル『横恋慕』。
最高位2位。
累計販売数31万枚。
『悪女』からこの『横恋慕』まで半年おきのペースでシングルを出している。
最近の2~3年おきというペースから考えるとありえないくらいサイクルだ。
この『横恋慕』も『誘惑』同様にオリジナルアルバムには収録されなかった曲だった。
が、2004年にセルフリメイクされ、22年後に念願?のアルバム入りを果たしている。
新バージョン『横恋慕』はアルバム『いまのきもち』に収録されている。
『あの娘』
1983年10月21日に発売された14枚目のシングル『あの娘』。
最高位5位。
累計販売26万枚。
軽快なメロディに乗せて「ゆう子」「あい子」など8人の女の名前が登場し、楽しい感じになってくるが、「あのこをたとえば殺しても」というゾッとする歌詞は、やはりそこは中島みゆきを崩さない。
『ひとり』
1984年3月21日に発売された15枚目のシングル『ひとり』。
最高位5位。
累計販売16万枚。
「Good-by」と中島みゆきには珍しく横文字の歌詞。
この年に発売されたアルバム『はじめまして』にはロックバラード調にアレンジを変えた『ひとり』が収録されている。
1991年の月刊カドカワ11月号の記事で本人曰く、このアルバムから「御乱心の時代」が本格的にやってきたという。
「御乱心の時代」とは中島みゆきが新しい音楽の可能性を模索していた時期。
この模索の時期は1988年の瀬尾一三の出会いと共に幕を閉じる。

『孤独の肖像』
1985年9月18日に発売された16枚目のシングル『孤独の肖像』。
最高位6位。
累計販売7万枚。
実はこの曲より前に原型となった『孤独の肖像』があったが、ワケあって曲を変えレコーディングに臨んでいる。
その原型の『孤独の肖像』は、その後『孤独の肖像1st.』とタイトルを変え1993年にアルバムに収録されている。
詳しくは下の記事を読んでくれ。

『つめたい別れ』
1985年12月21日に発売された17枚目のシングル『つめたい別れ』。
最高位7位。
累計販売7万枚。
伴奏のハーモニカーはなんとあのスティービー・ワンダー。
共通の知人のエンジニアを通じて、共演が叶ったという。
中島みゆきにとって唯一の12インチシングルでのリリースで、歌とハーモニカー共に高音質で聴くことができた。
さて、豊作な1980年代だったが、この『つめたい別れ』を最後に、しばらくトップ10入りから離れていく。
さらに「御乱心の時代」へと突入していく。

1990年代
『浅い眠り』
編曲家・瀬尾一三を相棒に迎えて初めてのヒット曲『浅い眠り』。
1992年7月29日に発売された28枚目のシングル。
最高位2位。
累計販売105万枚。
中島みゆき初のミリオンセラーだ。
ドラマ『親愛なる者へ』の主題歌になった曲。
このドラマには劇中に中島みゆきの楽曲が多く流れていて、さらに中島みゆき自身も出演している。
1992年は、久々の音楽番組の出演もあり、露出が多い年となった。


『空と君のあいだに』
1994年5月14日に発売された31枚目のシングル『空と君のあいだに』。
最高位1位。
累計販売146万枚。
中島みゆき最大のヒット曲。
ドラマ『家なき子』の主題歌になった曲。
ドラマの大ヒット、そして当時CM曲で話題になっていた『ファイト!』を両A面に据えたことが追い風になった。
この曲によって小学生のファンを開拓したことも特筆すべき点。


『旅人のうた』
1995年5月19日に発売された32枚目のシングル『旅人のうた』。
最高位1位。
累計販売103万枚。
ドラマ『家なき子』の続編『家なき子2』の主題歌となり話題に。
1990年代はこの曲を含めて3作ものミリオンヒットを飛ばしている。
この当時CD業界全体が景気よかったのもあるかもしれない。
1995年の年間売上ランキングを見てみると、1位のDREAMS COME TRUEは『LOVE LOVE LOVE』で累計売上235万枚を記録し、そこから下、28位までミリオンを突破している。
「同情するなら金をくれ」と不況の世を描いたドラマとは裏腹に、CD業界の懐は確実に潤っていた。

2000年代
『地上の星』
2000年7月19日に発売された37枚目のシングル。
最高位1位。
累計販売111万枚。
『空と君のあいだに』の次に売れた中島みゆきの曲だ。
この曲はNHK『プロジェクトX~挑戦者たち~』の主題歌で、それが縁で、2002年の『第53回NHK紅白歌合戦』に出場している。
黒部ダムから歌い、瞬間最高視聴率52.8%を記録し、話題を呼んだ。
この出演が呼び水となり、ランキングはいっきに上昇、発売から実に130週目にして1位を獲得する快挙を成し遂げた。

『銀の龍の背に乗って』
2003年7月23日に発売された38枚目のシングル。
『地上の星』が1位を獲得した年に発売された『銀の龍の背に乗って』。
ドラマ『Dr.コトー診療所』の主題歌だ。
最高位4位。
累計販売21万枚。
1990年代後半から始まったCD不況はこの後さらに深刻になっていく。
配信によるデジタル音楽が台頭してきて、CDは売れなくて当たり前の時代だ。
だが、その後の中島みゆきもトップ10入りは続く。

2010年代
『麦の唄』
2014年10月29日に発売された44枚目のシングル『麦の唄』。
最高位5位。
累計販売6万枚。
『銀の龍の背に乗って』以来11年ぶりのトップ10入り。
NHK連続テレビ小説『マッサン』の主題歌で、これが縁で二度目の紅白出場を果たした。

『慕情』
2017年8月23日に発売された45枚目のシングル『慕情』。
最高位8位。
累計販売2万枚。
テレビ朝日系『やすらぎの郷』の主題歌。
カップリング曲の『人生の素人』、その後のシングル『離郷の歌』『進化樹』など多くの曲がこのドラマで流れ、中島みゆき自身もカメオ出演を果たしている。
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(※1975年版『時代』、映画主題歌バージョン『瞬きもせず』は含まない)
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